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記者コラム 窓

初登板

 元高校球児。八月に転勤してきた金沢での「初登板」は思わぬ形で巡ってきた。

 小学生向けのソフトボール行事を取材した際。十メートルほどの距離から投球し、九枚の的を狙う「ストラックアウト」を楽しむ児童を見ていると、指導者の男性から「やってみんと分からんやろ」と勧められた。

 数人の子と横一列に並び、ゴムボールを投げ込む。当たらない。球の軽さに慣れず、枠のはるか上を抜けたかと思えば、地面にたたきつける。「ワンバンでもいいよ」。見かねた一人の子が助言をくれた。葛藤しつつ手前でバウンドさせると、跳ねた球が、ど真ん中を射抜いた。

 形はどうであれ、一枚は一枚だ。うまくいかないときは、どうするべきか−。脱出の道は一つではない。そう教えてくれた一球だった。 (小坂亮太)

 

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