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加賀の千代

鰐口の物言かぬる寒さかな

 「はいかい松の声」所収。季語は「寒さ」(冬)。「鰐口(わにぐち)の布ひもを持って打ちつけると、ガンガンと音はするが、冬の厳しい寒さで音もあまり響かないような気がする。鰐口も寒さで物を言いかねているようだ」との意。鰐口は仏堂、神殿前につるした平たい円形で中空の銅や鉄製の道具。下の方に横長の口がある。太い布ひもで打ち鳴らす。鰐口の音の響きが良くないのは、ひもを持つ手が凍えて、打ち鳴らす時にひるんだのかもしれない。鳴りしぶる鰐口を例に身が締まるような冬の寒さを表現した句である。 (俳文学会員・山根公)

 

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