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加賀の千代

朝顔やつるべとられてもらひ水

 真蹟(聖興寺蔵)。千代晩年刊行の「千代尼句集」には「朝顔に」の句形で載るが、<朝顔や>と改案(千代三十五歳までに)した真蹟が見られるのも、句の主眼が朝顔にあることを明確にするための試みではなかったか。<朝顔や>は句切れ。句の姿とすると<や>という小休止があると、格調高く本格的なのだが<朝顔や>と切ると何(誰)につるべをとられたのか分からない。肝心の情景の輪郭自体があいまいになってしまう。最終的に「朝顔に」の措辞を選んだ背景にはそうした心の経緯があったように思われる。 (俳文学会員・山根公)

 

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