トップ > 石川 > 加賀の千代 > 記事

ここから本文

加賀の千代

朝顔に釣瓶とられてもらひ水(下)

 <とられ>と<もらひ>という反対の意味を対応させているところに三つ目の趣向がある。結構、手が込んだ構成のこの句の場合、句切れが<朝顔や>だった場合に比べ、釣瓶を取ったのが朝顔であると因果関係がはっきりしている。この句は千代が朝顔に寄せる優しい心を詠んだ句として知られる。中本恕堂は著書「加賀の千代真蹟集」で、この句の背景として、松任町の地下水は深く、十数間の底から井戸水をくみ上げなければならなかったこと、そのため町には井戸が少なく、女性が手おけで水を運ぶ労働が多かったことを指摘している。 (俳文学会員・山根公)

 

この記事を印刷する

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索