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加賀の千代

京立ちし夜は水鶏の寝覚め哉

 真蹟。季語は「水鶏(くいな)」(夏)。「京都の旅を終えて、大津辺りで泊まった。夜が更けて水鶏の、戸をたたくような音でふと目が覚めた。ああ、水鶏だったのかと心を静めて眼を閉じたが、京都の思い出が次々と心に浮かんで眠れない。水鶏がまたしきりと鳴く。そのうちにうとうとと眠りに就いた」との意。水鶏の鳴き声が戸をたたく音のようだとして「水鶏叩(たた)く」との表現が生まれた。旅の夜の寝覚めに、名残尽きない京都の旅の思い出を含めて、キョッ、キョッ、キョッと鳴く声が耳につく水鶏を詠んだ句である。

  (俳文学会員・山根公)

 

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