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加賀の千代

さうり屋の来て聞こえけり初さくら

 手紙。季語は「初さくら」(春)。寒の戻りを繰り返しながら、次第に春めいてくる。暖かくなるにつれて、初桜を待ちわびる。そんなころの句。「今年も草履の行商人がやって来た。世間話の中で、どこそこの地域の桜が初めて咲いたなどと花便りを聞かせてくれた」との意。松任町近在の農家の人が冬仕事に編んだわら草履を売り歩く行商人の口から花便りを聞かされたという一見、日常的で何げないことのようであるが、その年初めて咲いた桜の話が行商人によってもたらされたことに感興をそそられた千代の味わいのある句である。

  (俳文学会員・山根公)

 

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