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加賀の千代

涼風や袂にしめて寝入るまで

 「文月往来」他所収。季語は「涼風」(夏)。「ある夏の夜、就寝前に暑さを逃れるため、浴衣で外に出た。自然に吹く涼しい風は気持ちよい。この涼しさを袂(たもと)に染み込ませた浴衣のままで床に入って寝たいものだ」との意。<涼風や袂にしめて>は寝入るまで涼しい風を袂に染み込ませてということ。松任の町家は縁側が格好の涼み場所。ひさしが日差しを遮り、庭を吹き抜ける風が涼をもたらす工夫がされている。だが、室内は暑くて寝苦しい。千代ならではの、つつましい表現の佳句である。千代二十四歳の時の作品。 (俳文学会員・山根公)

 

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