トップ > 石川 > 千代女の謎 > 記事

ここから本文

千代女の謎

「朝がほやつるべとられて」の鑑賞は

 <朝がほや>は、朝早く起きた作者がまず、早朝のひんやりした空気、可憐な朝顔の花の美しさに目を奪われる。そのつるべの縄に朝顔のつるが巻き付いていた。朝顔の美しさ故に隣家に水をもらいに行くこととした、との句意。句切れは<朝がほや>、切れ字は<や>で一句が「切れ」て紛れもなく二重構造性と完結性を獲得し得ている。<朝がほや>と改案(千代女三十五歳までに)した句が見られるのも、一句の主眼が朝顔にあることを明確にするための試みではなかったか。<朝がほや>とすると、つるべを何がとるのか判然としない。

 (俳文学会員・山根公)=「千代女の謎」終わり

 

この記事を印刷する

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索