トップ > 石川 > 12月7日の記事一覧 > 記事

ここから本文

石川

夜の街 笑顔で照らし50年 スナック「木の実」ママ

「お客さんを明るくする月になりたいと思い続けてきた」と語る河洲慶子さん=七尾市御祓町で

写真

縁のない七尾に嫁ぎ開業

 七尾市御祓町のスナック「木の実」が、開業から五十年の節目を超えた。「お客さんを明るくする夜の月のつもりで接してきた」。ママの河洲(かわす)慶子さん(71)は、縁のなかった七尾の街で、半世紀にわたり客を元気よくもてなしてきた。(松村真一郎)

 二十歳の時に金沢市から七尾市に嫁いできた河洲さんは、家にずっといるのを気にかけた義母から「お店でもやってみたら」と言われたのがきっかけで、スナックを始めた。店名には、商売の実がなるようにと願いを込めた。

 当時は、現在の店とは違う場所で開店。友達も知り合いもいない土地で、一からのスタートだった。「店を経営する中で何が大事だろうかと、一生懸命に考えた」。年上のスタッフから商売について教わったり、客の仕事内容を理解することに努めたりした。

 現在の店は三軒目。それまでは店を借りていたが、自分の店がほしいと思い、とんかつ屋だったいまの店舗を一九八四年に買った。U字のカウンターは、客と接しやすくするためのこだわり。「都会から来たお客さんも、いい雰囲気の店だねと言ってくれる」

 半世紀以上続けてこられたのは、健康でいられたことと通ってくれる客の存在。ボックス席のついたては、客からのアドバイスで取り付けた。長い付き合いの中で、悩みや人生相談を打ち明けたり、ゴルフなどプライベートで付き合ったりする客も。「だからこそ、大切なお客さんが亡くなった時はつらかった」。亡くなる前日に、病室を見舞ったこともあった。

 なじみの客は店の歴史とともに年を重ねたが、今では若い経営者たちも集まる。「将来が楽しみ。できるだけ長く続けて、これからも元気な店にしていきたい」。明るい笑顔で、きょうもカウンターに立つ。

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索