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進化へ 2年目の京田陽太 ゴロよりフライ打て チーフスコアラー 佐藤秀樹の目

昨季、6打席に1回は三振

スコアラー室で、資料を広げる佐藤秀樹チーフスコアラー。三振を減らし、四球を選ぶよう助言した=ナゴヤドームで

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 真価が問われるプロ二年目。中日ドラゴンズの京田陽太選手(石川県能美市出身)は二番・遊撃手で開幕から全十五試合に出場し、対戦カード一巡目を終えた。打撃面では一時、六試合でわずか1安打と低迷したが、堅実な守備とともに存在感を放ち始めた。二十日に二十四歳になる「背番号51」。走攻守のデータを多面的に分析し、進化のカギを握るキーワードを少し辛口で紹介する。 (前口憲幸)

 昨季は良い意味で前評判を覆し続けた。京田イコール「守備の人」。入団時は、この印象があまりに強く「打撃は二の次」という評価でスタートしたが、優れた対応力をみせた。終盤まで成績を落とさなかった。

 セ・リーグの新人では長嶋茂雄さんに次ぐ歴代二位の149安打は文句なし。ただ、昨季の打撃データを詳細に分析すると、気になる数字がみえてくる。

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 まずは三振の多さだ。602打席で105三振。昨季は主に一番を任されたが、6打席に一回は三振だった。2ストライクからの粘りのなさが目についた。球種を読む力や、ファウルで粘る技術は、これから当然、磨いていく必要があるが、追い込まれてからの精神的な強さが欠けていた。

 逆に極端に少なかったのが四球。600以上も打席に立ち、わずか18個だった。両リーグを通じても極めて少ない。選球眼は大きな課題だ。四球が増えれば、昨季は三割に届かなかった出塁率が上がる。もちろん盗塁のチャンスが広がる。

 ここで149安打の内訳を見てみたい。二塁打23本、三塁打8本と俊足を生かした長打が特徴だが、あえて単打に目を向けてみる。ゴロ打ちの傾向が鮮明だ。重ねた単打は足で稼いだ内野安打が圧倒数を占める。

 「ゴロを打つな、フライを打て!」。これは近年の米大リーグで盛んに叫ばれる「フライボール革命」と呼ばれる変革だ。打球の角度が二〇〜三〇度だった時、その球はより遠く、より強く飛ぶという理論だ。

 大リーグでは打者ごとに守備位置を大胆に変える。投手の頭には「どのコースに投げたら、どこに打ってくる」というデータが詰まっている。いい当たりのゴロやライナーを打たれても、守備の網に引っ掛けてアウトにできる。だから、打者には「守備の頭を越せ」という指示が飛ぶ。この革命は今、日本球界でも主流になりつつある。

 内野ゴロを安打にできる足は武器だ。ただ意識改革は必要。二年目を迎え、徹底的に研究されている。守備は球界トップレベルにあるからこそ、打撃力アップを。カギを握るのは、ゴロではなく、フライを打てるか、だ。

 さとう・ひでき 静岡県富士市出身。富士宮西高校2年の時、右腕エースとしてセンバツ出場。社会人野球の三菱重工横浜をへて、1992年ドラフト1位で中日に入団。94年には先発ローテの一角を担い、7勝。西武やヤクルトのほか、台湾球界にも在籍した。現役引退後、中日の二軍投手コーチも務めた。47歳。

 

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