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戦時下の能登 奮闘描く 『母ちゃんと小さなお百姓さん』出版

「母ちゃんと小さなお百姓さん」を出版した古田秀雄さん=七尾市内で

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 北陸児童文学協会会員の古田秀雄さん(76)=七尾市栄町=が、大戦中の能登地方の農業と手伝う子どもたちの奮闘ぶりを描いた児童書「母ちゃんと小さなお百姓さん」を出版した。幼少期の体験を基に、初めての単著をまとめた。(鈴木弘)

古田さん 体験を基に

 主人公は七尾の中心部を流れる御祓川のそばで暮らす農家の次男マコト(6つ)。終戦の前年、七人家族の大黒柱の父が舞鶴の海軍に入隊すると、一家の担い手となった母を兄と一緒に支え、コメ作りに精を出す。

 馬を使った田起こし、結いの人々に助けられながらの田植え、稲刈りとはざ掛け、足踏み脱穀…。手作業が基本のかつての農風景の中に、家族愛や相互扶助、収穫の喜びなどが、豊かな方言とともに生き生きとつづられる。

 作品の背景には憲法改正の動きに対する危機感があるという。「日本がまた再び戦争への道を歩くようになったら困る」と、記憶をたどりながら創作を交え、戦中の話を書き残すことにした。二〇一六年夏ごろから準備を始め、約一年をかけて仕上げた。

 古田さんは七尾市生まれ。金沢大教育学部を卒業後、地元の小学校に長年勤務し、一九九五年からは七尾市議を四期務めた。七一年に童話「打ち初め太鼓」が同人誌に掲載された。

 同協会の「つのぶえ文庫」第十巻として能登印刷出版部から発売。百五十三ページ、税込み千八十円。県内の公立図書館や七尾市内の小中学校に寄贈した。

 

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