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白峰の歴史 味わい、学ぶ 報恩講料理のイベント

所狭しと膳に並べられた報恩講料理を味わう参加者たち=県白山ろく民俗資料館で

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県白山ろく民俗資料館

 白山市白峰地域で仏事「報恩講」の際に食べられてきた伝統の精進料理を味わうイベントが九日、県白山ろく民俗資料館であり、県内の中高年ら三十八人が昔ながらの文化を楽しんだ。(谷口大河)

 報恩講は浄土真宗の開祖親鸞に感謝する行事。白峰では十一月下旬から翌年二月にかけて各家庭で営まれ、親族らを招いて野菜、山菜、キノコなどをふんだんに使った精進料理をふるまう。同館によると、豪勢な膳には約二百年の歴史があるが、現在は生活様式の変化で、作る家は二十軒ほどに減った。

 白峰で生まれ育った山口一男館長(68)が案内役を務め、招待された人は膳の料理にあまり手をつけず、持参した重箱で持ち帰り、家族と分かち合う風習があったと伝えた。「報恩講の一週間前になると料理の準備が始まり、浮き浮きした」と幼少時を振り返った。

 この日の料理は地元の民宿かわおくが調理。山盛りの白飯、小豆の塩味煮、堅豆腐の刺し身、油揚げやフキの煮物、ナメコやサトイモ入りのみそ汁など計十七品目が用意された。参加者は膳に納まりきらない多彩な料理に次々と箸を伸ばし、「素朴で優しい味がする」「一度にたくさん作るからおいしいのかな」などと感想を口にしていた。

 主宰する着付け、組みひも教室の生徒六人と参加した東節子さん(73)=金沢市俵町=は「家庭で作るには時間やお金もかかったはず。つながりを大切にしてきた地域だからこその料理だったのでは」と歴史に思いをはせていた。

 

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