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鉛筆画 数ミリにこだわって 小松の高戸さん

緻密な鉛筆画を描いている94歳の高戸直作さん=小松市吉竹町で

写真

 小松市吉竹町の通所介護施設「陽だまり」隣接の宿泊施設に入る高戸直作(なおさく)さん(94)が、定規を使った緻密な鉛筆画に取り組んでいる。建具職人として働いたこともある高戸さん。「私の性分で少しのずれも許せないんですよ」と笑みを浮かべる。(谷大平)

5年で30点制作

 鉛筆画の題材は、本紙の紙面に載った街並みの写真が中心。まずは拡大コピーした写真に目印のため定規で格子状に直線を引く。絵を描く画用紙にも同じ線を書き込み、題材の樹木や人の輪郭がどこでどれだけ曲がるか確かめながら描いていく。

 小松市中心部に残る昭和初期の町家や、岐阜市内を流れる長良川の渡し船などの風景画をこれまでに三十点ほど制作。一、二カ月に一点のペースで描く。持病のため足に痛みが走ることがあるが、絵を描いている時は集中しているためか痛みがやわらぐという。完成した作品は孫の家族にプレゼントしたり施設の壁に飾ったりしている。

 高戸さんは現在の津幡町出身で戦時中は防空兵として中国東北部に赴き、愛知県豊橋市で終戦を迎えた。兄が営んでいた建具店の手伝いを経て、一九五三(昭和二十八)年からJR粟津駅前ですし店を開業した。

 鉛筆画は八十歳ですし店に立つことをやめ、自宅にいた二〇一三年から始めた。一五年に入所した陽だまりでは、部屋の前にある丸いテーブルが“アトリエ”だ。一、二ミリの単位で線を描く緻密な作業。建具職人としての経験から、高戸さんは「建具は数ミリのずれも許されない」と鉛筆画にも同じ情熱を傾け、「できる限りは続けていきたいと思います」と話す。

 

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