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時間の堆積 壁に宿る 金沢 欧州舞台 六田さん写真展

自身の作品を解説する写真家の六田知弘さん(右)=金沢市本町の玄羅アートで

写真

 欧州の中世ロマネスク建築や中国・雲岡石窟、修験道などの写真で知られる写真家六田知弘(むたともひろ)さん(60)の写真展「壁/石・記憶」が六日、金沢市本町のギャラリー「玄羅アート」で始まった。十七日まで。

 六田さんは奈良県御所市生まれ、東京都在住。一九八二年にネパールのシェルパ村に十八カ月滞在して撮影した写真集で写真家として出発。中世ロマネスク建築を約二十年にわたり撮影するなど、人の祈りが込められた空間を撮り続ける。

 東日本大震災後には、東北地方で海に打ち上げられた物を撮影した写真集も出版。東京国立博物館で開催中の興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」の図録の撮影も担当し、自然光による仏像写真に六田さんならではの質感があふれる。

 今回はイタリアやスペインの街角で見つけた白や赤、黒の塗料が塗られた壁を抽象画のように切り取った写真や、英国スコットランドのルイス島にある数千年前にできた巨大ストーンサークルの遺跡の上に満月が上る様子を撮った幻想的な作品など計十四点が並ぶ。

 壁の写真は、ざらざらした質感や塗料の層などが写り込んでいて、プリントによって浮かび上がるものがあるという。六田さんは「二百〜三百年の間に何度も塗料が塗り重ねられた壁には時間の堆積があり、人の精神的な部分が記憶として残っているように感じる」と話す。

 北陸中日新聞、石川テレビ放送が後援。六田さんは七日在廊。(問)玄羅アート076(255)0988 (松岡等)

 

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