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青春の翼 穴水湾滑空 金沢工大生の人力飛行機

学生たちに押されて滑走路から飛び立つ人力飛行機=穴水町川島で

写真

 金沢工業大の学生が製作した人力飛行機が十三日、穴水町の穴水湾を飛行した。大空に青春を懸けた一年間の集大成となる挑戦。学生たちの思いを乗せた飛行機は、空と海の間を真っすぐに飛び立った。

 学生製作の飛行機「航(わたる)」は、翼幅三十一メートル、重量約四十一キロの一人乗り。機体は炭素繊維強化プラスチック製で、軽量化を実現。パイロットがペダルをこいでプロペラを回転させ、人力で飛行する仕組みだ。

 人力飛行機の製作は同大で一九九四年から毎年続くプロジェクト。今回は学生有志五十四人が昨年十月から一年間、設計から製作、性能評価まで全工程に挑戦した。岐阜県内で飛行試験を四回繰り返し、約二百メートルの飛行に成功。満を持して飛行本番を迎えた。

 目標の飛行距離は二キロ。本番は一度きりの挑戦。「三、二、一、ゴー」。午前八時すぎ、大きな掛け声を合図に学生たちが機体を押しながら滑走路を走りだした。速度が上がると機体が地上から浮かび上がり、鮮やかに離陸。学生たちは「飛べー」「行け行け」と大声を上げながら、機体が行く青空を見上げた。

 飛行機は高度三メートルを保つ安定した飛行を見せ、五百三十五メートル地点で着水。ひとときの挑戦が終わると、自然と拍手が起こった。

 リーダーの長渡友里さん(20)は飛行成功後、涙を流して余韻に浸っていた。思い起こしたのは深夜まで仲間と試行錯誤を繰り返した一年間。「自分たちの飛行機が海の上を飛んでいって…。感激しました」

 設計者の西岡航太さん(21)はすがすがしい笑顔で、水浸しになった飛行機を眺めた。「反省点はたくさんあるけれど良い飛行だった。次はもっと長く飛んでいるところが見たい」。来年以降を担う後輩に思いを託した。 (武藤周吉)

 

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