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輪島塗と和紙で大鼓を 能楽師・大倉さんと大崎漆器店

大鼓の胴の部分の試作品を見つめる大倉正之助さん(左)と大崎四郎さん=輪島市役所で

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 東京都在住の能楽師大倉正之助さん(62)と大崎漆器店(輪島市鳳至町)は、輪島塗の技術を活用して、和紙製の「大鼓(おおつづみ)」の開発に取り組んでいる。比較的安価な製品を実現し、能楽文化の普及を図るのが狙いだ。八日には輪島市役所を訪れ、梶文秋市長に現状を報告した。 (武藤周吉)

市長に報告 安価で製品、学校教育に

 大倉さんは、能楽囃子(はやし)大倉流大鼓・小鼓宗家に生まれ、重要無形文化財総合指定保持者。大鼓奏者として海外や日本の子どもたちへの普及をライフワークに掲げる。

 大鼓は馬皮二枚と桜の木をくりぬいた胴を組み合わせた楽器で、能楽に重要な役割を果たす。だが、大倉さんによると、原材料が高額なため、学校教育の現場に導入するのが難しい。普及のためには安価な製品が必要だと考えたという。

 日本文化の精神を損なわないよう、新たな材料として和紙に注目。胴の部分は和紙を漆でコーティングして固めることで、独特の音色を表現することにした。

 大崎漆器店とは知人の紹介で出会い、五月から共同開発をスタート。試作品を作り、音色の精度を高める作業を続けている。

 「鼓の音には日本文化の粋が凝縮されている。誰もが気軽に触れられる鼓を作りたい」と大倉さん。協力する大崎漆器店の大崎四郎さん(74)は「完成度は五十パーセントほどで、試行錯誤中。良い音色が出るように、楽器としても値段上もカジュアルに仕上げたい」と決意を語った。

 

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