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勧進帳 歴史伝える本物 義経ゆかりの2神社に奉納

(上)奉納した勧進帳について説明する北村隆さん(右から2人目)と森本公誠さん(右)(下)奉納された江戸時代初期の勧進帳。右側には復興する大仏などの説明が、左側には東大寺のいわれが書かれている=いずれも小松市安宅町の安宅住吉神社で

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九谷作家 北村さん

 歌舞伎の名作「勧進帳」に登場する東大寺(奈良県)の勧進帳の実物が七日、作品の舞台「安宅の関」がある安宅住吉神社(小松市安宅町)と、源義経が立ち寄ったとされる白山比め(しらやまひめ)神社(白山市三宮町)に奉納された。九谷焼作家の北村隆さん(70)=小松市高堂町=が保管していたもので、北村さんは「物語の世界だけでなく本物があったんだという、歴史を伝える史料として大切に残っていってほしい」と願いを込めた。(太田博泰)

 勧進帳とは、仏教の僧侶が寄付を集める際に持ち歩き、寄付の趣旨や寄付をした人の名前、金額などを書いたもの。中でも東大寺が奈良時代、平安時代末期、江戸時代初期に大仏や大仏殿の復興のために寄付を募った際に作られた勧進帳は有名で、歌舞伎の演目では弁慶が義経に忠義を尽くし、関所を突破するため白紙の勧進帳を読み上げるシーンが広く知られている。

 北村さんが贈った勧進帳は、江戸時代初期の元禄期に大仏殿の復興のために使われたもののうち、表紙と巻末の部分。表紙には復興させる大仏殿と大仏の説明が、巻末には東大寺のいわれが書かれている。十数年前に奈良市の古美術商から二セットを買い自宅で保管してきたが、白山開山千三百年や、昨年の市川海老蔵さんらによる勧進帳公演など小松市での歌舞伎の盛り上がりを受け、奉納を決めた。東大寺での鑑定と修復を経て贈られた。

 安宅住吉神社での奉納には、勧進帳の鑑定と修復に携わった東大寺長老の森本公誠さん(82)も同席。中原丈仁権禰宜(ごんねぎ)らに書かれている内容などを説明し、感謝状を受け取った。中原権禰宜は「大切に保管し、ぜひ参拝者たちの目に触れる場所に置きたい」と話していた。 

 

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