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藤井四段 27連勝 最多タイ王手、次戦21日

公式戦の連勝を「27」に伸ばし、大盤解説会場でファンに笑顔を見せる藤井聡太四段(左)。右は対局相手の藤岡隼太さん=17日午後、大阪市の関西将棋会館で

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 将棋の最年少プロ棋士で中学3年生の藤井聡太四段(14)=愛知県瀬戸市=が17日、大阪市の関西将棋会館で指された朝日杯オープン戦1次予選の対局で、アマチュアの藤岡隼太(はやた)さん(19)に106手で勝った。昨年12月にデビューしてからの公式戦の連勝を「27」に伸ばし、神谷広志八段(56)が1987年に達成した最多連勝記録「28」まであと1勝に迫った。

 朝日杯はプロ棋士に加え、アマ10人が参加できるトーナメント棋戦で、持ち時間各40分の早指し戦。東京大1年の藤岡さんは今年5月の大会で学生名人となり、参加資格を得た。

 対局は、後手番となった藤井四段が序盤から積極的な指し回しを見せた。藤岡さんの緩手をとがめ、飛車を切って先手陣に攻めかかると、最後は鮮やかな即詰みに仕留めた。

 藤井四段は21日、最多タイ記録を懸けて王将戦の予選に臨む。相手は澤田真吾六段(25)=三重県鈴鹿市=で、今年の王位戦挑戦者決定戦に進出した若手の実力者。今月2日にも対局しており、藤井四段が逆転勝ちを収めている。

 対局後「ここまで非常に幸運だった」と藤井四段。次戦に向け「厳しい戦いになるとは思うが、気負わず自然体で臨みたい」と意気込みを語った。

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「負けられぬ」プロの自覚

 「プロアマ戦ということで、負けられないという気持ちはあった」。対局後の藤井四段は、アマチュアとの2回目の公式戦の感想をこう語った。将棋界の最多連勝記録に30年ぶりに並び、そして更新する期待が日に日に高まる中、14歳の天才棋士は冷静に「プロ」の自覚を育てている。

 「意識しすぎると空振ってしまうこともあるので、なるべく普段通り指そうと思った」と話す通り、落ち着いた指し回しで終始主導権を握った。早指し戦にもかかわらず、持ち時間を2分残しての完勝で、プロの貫禄を見せた。

 一方の藤岡さんは、かつてプロ棋士を育てる「奨励会」で修業を積み、退会した後は学業に打ち込んで東京大に進んだ。しかしプロとの初対局で「前日は寝られなかった」といい、内容も「機敏に動かれ、思ったようにいかなかった」。藤井四段について「これだけ連勝を重ね、畏敬の念を覚える」と脱帽した。

 今年で11回目の朝日杯は、関西将棋会館で行われるプロアマ戦の対局を毎年ファンに公開していた。しかし、今年は藤井四段のあまりの人気に「対局者や観戦者の安全確保が難しい」として、公開を中止する異例の事態となった。

 その代わり藤井四段は終局後、館内の大盤解説会場を訪れて対局を振り返り、写真撮影に応じるなどファンと気さくに交流した。大阪府河内長野市から観戦に来た会社員の中村勉さん(62)は「中3とは思えない落ち着いた話し方だった。良い記念になった」。熱心な将棋ファンで知られる落語家、桂文枝さん(73)も応援に駆けつけ「底知れない強さが魅力で、あんな孫がいたら最高だと思う。日本の宝や」と絶賛していた。

 (樋口薫)

 

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