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豊島将之八段、順位戦A級入り 次代の棋界引っ張る

A級昇級後の祝賀会で支援者と指導対局する豊島将之八段(左)=愛知県一宮市の如春庵で

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 将棋のプロ棋士で愛知県一宮市出身の豊島将之八段(26)が今春、「名人」への挑戦権を争う順位戦A級リーグへの昇級を決めた。次代を担う逸材として早くから注目されてきたが、晴れてトップ棋士の仲間入りを果たした。東海地方では現役中学生棋士の藤井聡太四段(14)=同県瀬戸市=の快進撃が話題だが、“先輩”の活躍も見逃せない。 (岡村淳司)

 豊島八段は五歳まで一宮市で暮らし、父親の転勤のため大阪府豊中市に転居。関西所属の桐山清澄九段(69)門下でプロになった。デビューの二〇〇七年度には、全棋士の中で勝率三位の好成績を記録。七大タイトル戦は三回挑戦者になり、一四年度の王座戦では羽生善治三冠(46)をあと一歩まで追い詰めた。昨年度はトップ棋士が早指しで公開対局するJTプロ公式戦で優勝するなど、勢いに乗っている。

 一宮には祖父母が健在で熱心なファンがいる。日本将棋連盟の尾張一宮如春庵支部は、豊島八段がタイトルに挑むたびに七十万円する対局用の着物を贈ってきた。十三日には市内で昇級の祝賀会を開催。中心メンバーの神田和徳さん(63)は、豊島八段に手製の駒を渡して激励した。神田さんは「ここまでは順調に来ていると思う。次こそはタイトルを」と期待を込める。

 豊島八段は子どもの頃、一宮の将棋大会に出て腕を磨いた。プロ入り後もイベントに協力するなど、古里とのつながりを大切にしている。中野正康市長は「このたびはA級昇級おめでとうございます。一宮市出身の若手棋士のご活躍を大変誇りに思っています。昨年度は将棋フェスティバルや市民将棋大会にご協力いただきました。今後のさらなるご活躍をお祈りしております」とコメントしている。

「自分はまだ強くなる」「藤井四段と指したい」

 −A級入りの感想を。

 ずっと目標にしてきたのでよかった。周りが喜んでくれることもうれしい。B級1組を突破するのに四年かかった。もう少し早く上がりたかったが、一生懸命やってきた結果なので満足。これから先も長いので頑張りたい。棋士は二十五〜三十五歳くらいで活躍する人が多い。自分はまだ強くなっていると感じる。

 −一宮市への思いは。

 今も盆暮れに祖父母の家に帰っている。幼い頃引っ越したので、棋士になってからの記憶が圧倒的に多い。「i−ビル」(尾張一宮駅前ビル)で大きな将棋イベントをしてもらったのがとても印象的だった。将棋が盛んで多くの人に応援してもらえてありがたい。自分が活躍することで、さらに将棋熱が高まれば。

 −東海地方出身では、現役中学生棋士の藤井聡太四段も注目されている。

 藤井さんがプロ入りする前の奨励会二段だった頃に、一度指したことがある。どんなものかと探りながら指したら、負けそうになった。その時より数段強くなり、十四歳と思えないほどしっかりした将棋を指している。今後ものすごく強くなって圧倒されるかも。戦う相手として楽しみというか、末恐ろしい。

 −2人でタイトルを争えば盛り上がる。

 藤井さんはいずれきっとタイトルを取るだろう。その時までに自分もタイトルを取って、大舞台で指せればいいなと思う。

 −今年の抱負は。

 順位戦でいい成績を残して、できれば名人に挑戦したい。他の棋戦にも出てタイトルを取りたい。この二つを目標に頑張ります。

 <順位戦> 将棋界で最も伝統がある名人位を目指すリーグ戦。A級、B級1組、B級2組、C級1組、C級2組の5クラスあり、それぞれ成績に応じて毎年数人ずつ昇級・降級する。A級はわずか10人しか在籍せず、そのトップが前期の名人と七番勝負で頂点を競う。来期は6月ごろに始まり、134人が参加。A級リーグは昨年不正疑惑で欠場した三浦弘行九段が特例で残留し、11人で行われる。

 

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