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在豪大使館の公邸料理人に 岐阜の高見さん

来年1月の着任に向け準備に余念がない高見さん(左)と妻愛子さん=岐阜市島栄町のこう●(き)で

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 岐阜市島栄町の日本料理店「teizen(ていぜん) こう●(き)」の店主、高見直樹さん(45)が来年一月、在オーストラリア日本大使館の公邸料理人となる。「味の外交官」とも呼ばれる重要な役目に「日本の食の素晴らしさを伝えながら、外交を裏からサポートできるよう頑張りたい」と気を引き締める。

 高見さんは長崎市出身。料理人の父の背中を見て育ち「自分も手に職を付けたい」と、中学卒業後、料理の道へ。大阪の老舗割烹(かっぽう)料理店「●川(きがわ)」で二十年間修業し、さらに「一頭丸ごと肉をさばける技術」を会得しようと四年間、大阪の精肉店で肉割烹を学んだ。

 二〇一三年、妻の愛子さん(45)の故郷で「土が肥えて良い野菜が取れ、川魚やジビエも豊かな食材の宝庫」と思っていた岐阜市に、完全予約制の今の店を開いた。

 国内外を問わず、出張依頼を受け付ける。出張先で見つけた食材や調理法を取り入れることも多い。カンボジアでは、畑で摘んだコショウをつくだ煮にしてすしにのせてみたり、バナナの花を刻んで薬味にしたりした。現地の人たちは、あまり食べないというジネンジョは、だしで炊いて魚と合わせた。

 一年半前、知人から公邸料理人の存在を教えられた。「必ず良い経験になる。やってみたい」と手を挙げた。一月からオーストラリア・キャンベラの日本大使館へ高橋礼一郎大使が赴任するのに伴い、三年間の任期で公邸料理人を務めることが決まった。

 大使館では、週二、三回あるという現地要人を招いたパーティーで料理を振る舞うことになる。「いつか皆さんが来日された際に同じように食べていただけるように、奇をてらわない正統的な日本料理を心がけたい」と言う。日本の四季や文化を伝えるために、紅葉や折り紙なども添える工夫も考えている。

 大使夫妻の料理人も務めるため多忙な日々になる。「休日は妻と市場で食材を探したい。カンガルーやダチョウ、ワニなどの食材、先住民族アボリジニの料理にも挑戦したい」。任期を終えて岐阜に戻る三年後、さらに深みの増した料理の腕を披露するつもりだ。

 (小倉貞俊)

※●は七の下に七七

 <公邸料理人> 外務省によると、世界220カ所ある在外公館(大使館、総領事館など)の約半数の施設に、計200人ほどが勤務。在外公館長の専任の料理人として雇用・帯同され、公的な会食業務に従事する。在外公館は現地政府との交渉や情報収集、人脈形成などの外交活動の拠点で、現地の政財官界の有力者や各国外交団を招待しての会食の機会は、最も有効な外交手段の一つとされる。

 

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