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視覚障害者の婚活を支援 「かがり火」、ネットで寄付を

ゲストの大胡田さん夫妻の話に耳を傾ける参加者たち=岐阜市柳ケ瀬通のホテルグランヴェール岐山で

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 結婚を希望する視覚障害者に出会いの場を提供する、全国でも珍しい婚活イベントが岐阜県で開かれている。半世紀以上の歴史を刻む「かがり火」。相手と深く知り合うため、一泊二日のスケジュールを組んでいるのが特徴で、百組以上のカップルが誕生している。

 「かがり火」は一九六二年、県盲人協会(現・県視覚障害者福祉協会)が「結婚研修会」の名称でスタートした。その後、運営団体は何度か代わり、一九九七年からは岐阜市内の社会福祉法人「岐阜アソシア」が主催する。濃尾地震(一八九一年)で被災した視覚障害者の救援活動のために発足し、戦後、岐阜に点字図書館を開設した団体だ。

 先月二十六、二十七日、通算四十七回目の「かがり火」が岐阜市柳ケ瀬通のホテルグランヴェール岐山で開かれた。全国から二十〜六十代の男女約四十人が参加した。

 一泊二日の日程を取っているのは、相手の外見を目で知ることができない視覚障害者は、初めて会う人のことを理解するのに時間がかかるためだ。参加者たちはボランティアの手を借りて移動しながら、たくさんの会話を楽しんだ。

 視覚障害者同士で結婚した、弁護士の大胡田誠さん(41)と声楽家の亜矢子さん(43)夫妻のゲストトークもあった。亜矢子さんは結婚前のデートの思い出を振り返った。「二人で苦労しながらデートの場所に行くことで、絆が深まった」。会場からは「すてき」と感想がこぼれた。

 長野県から参加した四十代の男性は「一般の婚活サービスには抵抗があった。参加できて良かった」と話し、大阪府の四十代の女性も「男女問わず多くの人と交流し、情報交換できた」と喜んでいた。

 参加者の安全を守るために会場には、参加者の数を上回るスタッフも宿泊する。通例のイベントの参加者は四十人程度、スタッフは六十人程度。参加費は男性一万五千円、女性は一万円に抑えている。費用をまかなうには外部からの協力が欠かせないが、年々、寄付集めは厳しくなっているという。

 そこで、岐阜アソシアはインターネットのクラウドファンディングで、二百万円を目標に寄付を募ることにした。十八日の期限までに目標額を達成すれば、イベントの開催費に加え、参加者の交通費にあてる。

 「一人ではあきらめてしまうことも、二人だとやってみようと勇気がでる。そんなすてきな出会いのために協力してもらえたら」と、岐阜アソシア常務理事の山田智直さん(50)は呼び掛ける。申し込みは、クラウドファンディングサイト「Readyfor」で。

 (形田怜央菜)

 

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