トップ > 岐阜 > 8月30日の記事一覧 > 記事

ここから本文

岐阜

橋梁工事スタッフ「地元の人に感謝」 東海北陸道4車線化 

全国の工事現場を渡り歩く近森さん。宿舎の借家で2年半生活した=郡上市白鳥町で

写真

 東海北陸自動車道の四車線化工事で、郡上市高鷲町の山岳部にある道路橋二基を造った極東興和(本社広島市)のスタッフが二十八日、二年半暮らした同市白鳥町を去った。本年度中の完成を目指す工事には全国から約六十社が参加。家族と離れて働き続ける多くの人たちが、それぞれの持ち場で力を尽くしている。

 橋梁(きょうりょう)建設を専門とする極東興和は「ソヨギ橋」(全長約二百メートル、高さ約四十メートル)と「一谷橋」(全長約百九十メートル。同)の上部工を担当し、二〇一六年春から工事を開始。福岡支店の近森清文さん(47)が現地の事務所長となり、他社が築いた橋脚上部から道路橋を延ばす作業に取り組んだ。

 二基の道路橋のうち、ソヨギ橋は「一期線」と呼ばれる既存橋に密着するように造られた。大阪支店から赴任して現場監督を務めた菱田親さん(58)は「工事現場のすぐそばを走る車に影響が出ないよう、作業には細心の注意を払った。クレーンで資材を揚げる時には、橋の片側しか使えないので苦労した」と話す。

 山岳部での工事は、雪にも悩まされた。近森さんは「作業用道路は二メートルを超す雪で埋まり、工事現場の雪が凍り付いた。春先に工事を再開するため、毎日のように除雪に追われた」と振り返る。中日本高速道路名古屋支社岐阜工事事務所によると、四車線化の工事には二十七基の橋が含まれる。並行する一期線の安全対策も含め、どの現場も同じような苦労があるようだ。

 工事中、近森さんや菱田さんら七人の社員は、白鳥町の借家で不自由な共同生活を送った。帰宅は月に一度か二度。近森さんは車と新幹線を乗り継ぎ、五時間半もかけて山口県下関市の自宅に帰ったという。

 道路橋の完成を見届けた近森さんは「地域のためになる仕事ができたことがうれしい。他社の人たちとは『またお願いします』と、笑って別れた。女房に帰ると伝えたら、『今度はいつ行くん?』と。一年の大半は現場で、家にはおらんもんと思われているから仕方ないですね」と話した。

4車線化されたソヨギ橋の下に立つ菱田さん。既存の橋(右)に沿って新しい橋が架けられた=郡上市高鷲町で

写真

 菱田さんは二十九日、北陸新幹線の工事のため石川県に飛んだ。住み慣れた白鳥町を後にした二人は「地元の人たちの協力で無事に工事が終えられた。皆さんに感謝しています」と、日焼けした顔で語った。

 (中山道雄)

 <東海北陸道の4車線化工事> 白鳥インターチェンジ(IC)−飛騨清見IC間40・9キロで進められている。工事が終わると、一宮ジャンクション−飛騨清見IC間117キロがすべて4車線となる。工事区間では渋滞が解消され、交通事故も減少。物流、観光の活性化や緊急医療の支援、雪による交通障害の抑制などにつながると期待されている。

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索