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迅速対応も一部で混乱 県内初の特別警報

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 今回の豪雨で七日午後から八日未明にかけ、県内初の「特別警報」が十六市町村で発令された。数十年に一度の災害を想定し、住民に「直ちに命を守る行動」を推奨する警報。自治体の住民への周知が法的義務とされており、各市町村はそれぞれの方法で住民に警戒を呼びかけたが、被害の大きかった地域では混乱もみられた。

 特別警報は二〇一三年八月に導入。一五年秋には気象庁が、主な携帯電話会社向けに緊急速報メールの配信を始めた。今回、県内の各市町村はそれに加え、独自の登録制メールやホームページ(HP)、各家庭や屋外で流れる防災無線などでも告知した。大半は、発令から数分程度で行った。

 一方、六月末からJR高山線の土砂崩れなどに見舞われた下呂市は、防災無線では警報を流したものの「他の対応に追われ、HP更新と登録制メールの配信はできなかった」(担当者)という。

 数万人に避難指示、勧告が行われた高山市は、特別警報の発令と同時に防災無線が流れるはずが、避難を呼び掛ける放送と重なったため十分ほど遅れた。郡上市が独自のメールを配信したのは約一時間後。無線やケーブルテレビなどでいち早く知らせたが、担当者は「災害対策本部の立ち上げを優先した」と説明した。

 また、岐阜市や白川町などには「雨の音で屋外放送が聞き取りにくい」という苦情も。登録制メールは配信者が限られるケースが多く、例えば人口約八万九千人の関市の登録者は約一万七千人。担当者は「今後、どれだけ増やせるかが課題」と受け止める。

 避難指示などが地区ごとに行われるのに対し、特別警報は市町村単位。白川村の担当者は「雨があまり降ってないのに緊急メールが鳴り、驚いた住民から問い合わせが数件あった」。東白川村の担当者は「警報が解除されるまで、いつまで避難所を開けておけばいいか戸惑う職員もいた」と振り返った。

 県は昨夏の九州北部豪雨を受け、各市町村で避難指示などの手順「タイムライン」の策定を推進。今年六月には、県内十五市町村に特別警報が出たと仮定した訓練を行ったばかりだった。長尾広幸防災課長は「貴重な経験を糧に、警報への対応を含めた万全の備えを構築したい」と話した。

 (鈴木智行、水越直哉、北村希)

 

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