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観測性能向上へ改修始まる スーパーカミオカンデ

純水をたたえたスーパーカミオカンデ内部。底までの深さは約40メートルある=飛騨市神岡町で

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 飛騨市神岡町のニュートリノ観測装置「スーパーカミオカンデ」の観測性能を上げる改修工事が始まった。工事に伴い十日、十二年ぶりにタンクのふたを開けた実験装置が、報道陣に公開された。

 装置は神岡鉱山内の地下千メートルにあり、東京大宇宙線研究所が運営する。五万トンの純水で満たした直径三九・三メートル、高さ四一・四メートルの円筒形タンク内に、約一万三千本の光センサー「光電子増倍管」を設置。地球に飛来する素粒子ニュートリノが、水と衝突してまれに出す光を観測し、宇宙の成り立ちを探っている。

 研究所によると、改修では六月から九月末までタンクからの水漏れを防ぐ補強工事などを実施。二〇一九年度以降にガドリニウムというレアアース(希土類)を純水に0・1%、約五十トン混ぜ、観測する。特に、恒星が起こす「超新星爆発」の際に発生するニュートリノの観測が目的で、検出能力が飛躍的に向上するという。星の誕生や爆発、それに伴う元素合成など太古にさかのぼって広範囲に調べる。

 公開では、ふたを開けたタンクから、水底に整然と並ぶセンサーの様子が分かり、研究所神岡宇宙素粒子研究施設長の中畑雅行教授(58)が、改修工事について説明した。

 スーパーカミオカンデ実験では、研究所の梶田隆章所長(59)がニュートリノに質量があることを示し、一五年にノーベル物理学賞を受賞した。中畑教授は「これからは性質が分かってきたニュートリノを手段として、宇宙の歴史を見ていきたい」と話した。

 (浜崎陽介)

 

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