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東濃で初、胸切開不要のペースメーカー手術 多治見病院

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 電池を内蔵した「リードレス」で世界最小のカプセル型ペースメーカーを、太ももの静脈から心臓に送り込む最新手術に、県立多治見病院(多治見市)が成功した。胸の切開が不要なため手術時間が大幅に短く、患者への負担が少ないのが利点で、東濃地方での実施は初めて。

 手術を受けたのは可児市の七十代前半の男性で、米国メーカー製「マイクラ経カテーテルペーシングシステム(マイクラTPS)」(直径約七ミリ、長さ約二十五ミリ)が使われた。所要時間は約一時間。同院によると男性は「苦しくなく、痛みもなかった」と話している。

 従来は心臓に刺激を与える電極部分と電池部分に分かれ、ケーブル(リード)でつなぐ形状だったため、心臓に電極を、鎖骨の下に電池部分を埋め込む必要があり、切開手術は避けられなかった。今回は太ももの下の静脈からカテーテルを心臓まで送り込むだけで済んだ。

 退院までの期間は従来の半分の五日ほどの見込みだが、最短で二〜三日まで短縮が可能。内蔵電池の寿命自体は従来とほぼ同じ十二年間だが、同じ手法で最大二個まで追加でき、その都度取り外す必要はないため、肩甲骨付近を毎回切開する必要がない点でも患者の負担は軽い。

 販売元の日本メドトロニック(東京)によると、手術後一年間の主な合併症発生率が48%下がる。大きな手術痕が残らず、装置を意識せずに生活できる利点もある。脈が遅くなる「徐脈性不整脈」や「洞不全症候群」などの患者に使える例がある。

 県内では昨年九月に大垣市民病院で成功したのを皮切りに、数十件の実績があるという。

 (野瀬井寛)

 

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