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進む、がんゲノム医療 美濃加茂・木沢記念、国の連携病院に

患者にがんゲノム検査について説明する石原医師(右)=美濃加茂市の木沢記念病院で

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 美濃加茂市の木沢記念病院が、がん患者の遺伝子を調べて最適な薬や治療法を選ぶ「がんゲノム医療」を提供する連携病院として、厚生労働省の指定を受けた。既に東海地方でいち早くこの医療を進めており、県内外から患者を受け入れている。

◆患者ごとの治療

 がんゲノム医療は、患者のがん組織や血液から採取した検体を次世代シーケンサーという装置で解析し、がんの原因となっている遺伝子変異を特定。専門家が相談して治療法を決める。同じ臓器のがんでも患者ごとに遺伝子変異のタイプが異なるため、一人一人に合った治療薬を選べる。

 木沢記念病院は昨年十一月末に専門外来「がんゲノム診断・診療センター」を開設した。がんに関わる百六十種類の遺伝子を同時に調べる「プレシジョン検査」という技術を活用。三月末までに二十四人が検査を受け、このうち六割以上の患者に遺伝子変異に応じた薬が見つかったという。

◆広がる選択肢

 昨年七月に大腸がんと診断された三十代の女性は「がんの原因を知りたい」と一月に検査を受けた。「自分に効く薬の情報を得られ、治療の選択肢が広がった。遺伝性のがんではないことも分かって安心した」と笑顔を見せる。

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 受診する患者の中には、従来の治療では十分な効果のなかった人もいる。同センター長の石原哲医師は「抗がん剤は高額。まず遺伝子を調べれば当初から効果的な薬を使え、余分な治療費がかからずに済む」と説明する。

◆自前で解析も

 ただ検査は保険適用外で、全額約七十万円が患者の負担となる。同病院は現在、検体を外部の検査センターに送って解析しているが、今年中に専用装置を導入し、自前で解析を始める予定。北島康雄名誉院長は「検査費用を半額以下にでき、利用してもらいやすくなる。少しでも多くの患者に最適な医療を提供したい」と話している。

 連携病院は全国百カ所あり、県内では他に岐阜大医学部付属病院が選ばれた。ブロックごとの中核病院と協力してゲノム医療を提供し、遺伝子変異や治療結果に関するデータを集める。

 (平井一敏)

 

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