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山岳遭難、5年ぶり100人未満 県内の17年統計

 県内で昨年一年間に起きた山岳遭難事故は七十八件(前年比十四件減)で、遭難者は八十七人(同二十八人減)だった。死亡は七人(同二人減)。遭難者が百人を下回ったのは、二〇一二年以来、五年ぶり。県警地域課は天候が安定していたことや、登山届の提出が定着してきたことなどが要因としている。

 事故の発生場所は、北アルプスが四十件で最多だった。内容は、転落・滑落が二十七件、道迷いが二十一件、転倒、発病・疲労がそれぞれ十六件と続く。

 遭難者の年代別では、七十代の二十七人が最多。六十代以上が五十二人と、全体の六割を占めた。中高年を中心に登山ブームが続いており、昨年十一月時点で岐阜県側に出された登山届は三万二千九百件で、一昨年の年間総数を超えたという。

◆「レベルにあった山選びを」 川地警備隊小隊長が呼び掛け

力量に見合った山選びの重要性を説く県警山岳警備隊の川地小隊長=岐阜市薮田南の県警本部で

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 県警山岳警備隊の川地昌秀小隊長(43)は、通算十七年にわたって山岳救助にあたり、出動回数が約二百回に上るベテラン。多くの厳しい現場の経験から、登山者には「技術や体力、装備など自分のレベルにあった山選びを」と呼び掛ける。

 川地さんは地上部隊を経て、現在はヘリコプターで現場へ急行し、上空からワイヤで降下して救助を行う航空隊特務係に所属する。

 時に天候が目まぐるしく変化する中、足場がほとんどない絶壁に降り立つことも。落石や雪崩などの危険も伴う。「これで大丈夫だと思っても、万が一ということがある」と自然相手の厳しさを説く。

 遭難者の中には、能力や準備に見合わない、難度の高い山やルートを選んでいる人が少なくないという。積雪期の北アルプスを縦走していた二十代の男性が、十分な食料や燃料を持っていなかったため、けがなどがなくても遭難者と認定し、ヘリで下山させたこともあったという。

 県は主要な登山ルートを難易度別に示した「岐阜県山のグレーディング」を作成しており、県のホームページなどで閲覧できる。

 川地さんは「レベルの高い山は、それなりのトレーニングが必要。いきなり高いところを目指さず、しっかり準備をしてほしい」と話した。 

 (井上仁)

 

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