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遺族「皆に適正補償を」 羽島・石綿被害訴訟、国と和解

岐阜地裁で国と和解した後、記者会見する弁護士ら=岐阜市民会館で

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 国がアスベスト(石綿)対策を怠ったとして、ニチアス羽島工場(羽島市)の元従業員で、中皮腫で亡くなった男性=当時(69)=の遺族四人が、国に総額約九百四十万円の損害賠償を求めた訴訟は二十二日、岐阜地裁(真鍋美穂子裁判長)で和解が成立した。算定方法の違いから、国は総額約千六十万円を支払う。関連の訴訟で和解が成立したのは、東海三県で初めて。

 訴状によると、男性は一九六三年三月〜二〇〇七年三月に同工場で石綿製品の製造に携わり、石綿を吸い込んで、一四年十月に中皮腫のため六十九歳で亡くなった。

 妻は「ニチアス羽島工場では、夫以外も石綿被害に遭っていると聞いている。皆さんも、国から適正な補償を受けることを望みます」と弁護団を通じてコメントした。

 国の賠償責任を認めた一四年の泉南アスベスト国家賠償訴訟の最高裁判決を受け、国は一九五八年五月〜七一年四月に石綿工場で働き健康被害を受けた元従業員や遺族らが、訴訟を起こした場合、和解に応じている。厚生労働省によると、その後、八月末までに三百五十八人の原告が国賠訴訟を起こした。ただ、訴訟代理人の位田浩弁護士は「提訴できる対象者の人がまだ、自分が提訴できるということを知らないケースが多い。今回の件をきっかけに、声を上げてほしい」と話した。

 今回の和解成立を受け、「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」と「アスベスト訴訟関西弁護団」は、アスベスト被害に苦しむ人や家族のための相談会とホットラインを、九月二十四日午前十時〜午後四時半に、羽島市の不二羽島文化センターに設ける。ホットラインの連絡先は、070(5251)9840。

 (下條大樹)

 

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