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岐阜

旧神岡鉄道「おくひだ1号」復活

◆「ロストライン協」設立

日本ロストライン協議会に加盟した団体の代表ら=飛騨市神岡町の船津座で

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 飛騨市神岡町で八日にあった「ロストラインフェスティバルin神岡」。二〇〇六年に廃線となった旧神岡鉄道の気動車「おくひだ1号」が、ほぼ十年ぶりに走行し、沿線は多くの見物客でにぎわった。同町船津の船津座では、全国の廃線利活用団体による「日本ロストライン協議会」の設立総会も開かれた。

 協議会には十四団体が加盟し、県内からは旧神岡鉄道の線路で観光レールマウンテンバイクを運営するNPO法人「神岡・町づくりネットワーク」や庭箱鉄道(揖斐川町)、小坂森林鉄道研究会(下呂市)が参加。会長に同法人の鈴木進悟理事長(64)を選んだ。今後は連携して廃線活用事業の発展を目指す。

 政界随一の鉄道ファン、石破茂衆院議員が講演し「鉄道は町や文化そのもの。なくしたら終わり。協議会発足を機に情報交換しながら全国に発信して」と呼び掛けた。各団体の事例発表もあった。

◆「昔のまま」 最後の定期券利用客・永尾さん

車内で通学に利用した高校時代を振り返る永尾さん=飛騨市神岡町で

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 車窓からじっと風景を見つめるのは、神岡鉄道が廃線になった二〇〇六年、高校一年で最後の定期券利用客だった永尾珠美(たまみ)さん(26)=飛騨市神岡町船津。ほぼ十年ぶりとなる「おくひだ1号」の乗車をかみしめた。

 富山県境に近い神岡町で生まれ育ち、新しい環境を求めて富山市の高校に進学。毎朝六時台の始発に乗り、終点の猪谷駅で乗り換えて通った。乗客は多くて三、四人。帰りは一人のときもあった。

 いつも四人掛けボックス席の窓際に。寝たり、勉強したり、顔見知りになった年配の女性と話したり。桜や紅葉、新緑など季節ごとの景色も好きで「自然の中を走っている感じだった」と振り返る。

 〇六年四月から八カ月間乗った。十一月三十日、最終運行のセレモニーを母と見に来て、さみしさを感じたのを覚えている。廃線後はバスで通った。富山県内の短大を卒業後、地元に戻り、福祉施設職員として働いて五年目。県外に出たからこそ「新しい友達もできたし、視野が広がった。若い人が少ない地元に貢献できればと思った」と話す。

 車内に当時の時刻表が貼ってあるのを見つけて笑顔に。約十五分間の乗車を楽しんだ。「(車内にある)いろりも座り心地も昔と同じ。雰囲気が懐かしかった。お世話になった鉄道なので、思い出になりました」

 (浜崎陽介)

 

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