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名岐道路、事業主体どこに 「調査費」を国が予算計上へ

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 岐南町と愛知県清須市を結ぶ自動車専用道路「名岐道路」の整備へ向け、交通量などの調査費が、国の新年度予算に計上される見通しとなった。早期整備を国に働き掛ける機運も高まり、今月下旬には岐阜市や愛知県一宮市など沿線五市町の経済界が協議会を発足させる。一方で、道路の事業主体の見通しが立たないといった根本的な課題も立ちはだかる。

■慢性渋滞

 「渋滞がなければ名古屋市内まで一時間以上もかからないのに…。高速でつながったら、仕事の効率も上がり助かる」。岐南町の運送会社のトラック運転手浅野憲幸さん(48)は、国道22号を使って名古屋市内への配送を終え、一息つきながらこう話した。国道22号といえば「渋滞するイメージ」。この日も余裕を持って二時間前に会社を出発したという。

 岐阜と名古屋をつなぐ国道22号は、特に一宮市富士周辺の三キロの間に信号交差点が九カ所連なり、平日朝は時速二十キロ以下でしか進めない。近くの道路情報案内にはいつも「渋滞」の文字が躍る。

■相乗効果

 岐阜市によると、名岐道路ができると岐阜−名古屋間が車で三十分となる。二〇二七年のリニア開通で東京と名古屋がつながれば、相乗効果も期待できる。岐阜市の細江茂光市長は「南海トラフ地震など災害時に、道路ネットワークが確保されていることは重要だ」とも述べている。

 岐阜商工会議所の河尻満事務局長は、岐阜と名古屋港、中部国際空港などを結ぶ物流が活発になると期待。「移動時間が短縮されて生産性が高まる。少子高齢化で人不足が深刻化する中、生産性は必要不可欠だ」と話す。

 名岐道路をめぐっては、一昨年に五市町による期成同盟会が発足。日本青年会議所岐阜ブロックは今年から愛知ブロックと共同で署名を始め、五市町の商工会議所などは今月二十三日に協議会を設立させる。官民一体の動きが、高まってきた。

■高速か国道か

 高速にするのか、国道にするのか−。事業主体として考えられるのは三つ。愛知県と名古屋市が半分ずつ出資する「名古屋高速道路公社」と「中日本高速道路」(NEXCO中日本)、そして国だ。

 一番容易なのは、現在一宮中入口まで開通している名古屋高速を延ばす方法。だが名古屋高速建設費の借金残高は一兆円超あり、これ以上の負担は厳しい状況だ。また道路は名古屋市外へ逃げていくため、名古屋市にとっては費用負担を受け入れがたい。それでも河村たかし市長は昨年七月にあった公社の総会で「どこが負担するかは別にして、名岐道路については早くやった方がいいと思う」と発言している。

 国道になれば、無料道路になる。だが国も全国の道路整備を手掛ける中で毎年「公共事業関係費」予算は五兆円台と限られ、新しい事業に着手するのは難しい。

 国、二県、名古屋市と関係団体は一七年度、作業部会をつくって計画の検討を始める。国による調査とともに、ゆくえが注視される。

 名岐道路 時速60キロ以上でスムーズに走れる地域高規格道路で、名古屋環状2号の清洲ジャンクション(JCT)=愛知県清須市=と、国道21号の岐南インターチェンジ(IC)=岐南町=を結ぶ。全長約20キロのうち、清洲JCTから一宮中入口=一宮市=までは名古屋高速として開通しているが、北側の残り10キロは未整備のまま。

 (北村希)

 

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