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福井市中核市へ知事同意 議会に提案、来春実現強まる

 二月の大雪などで財政悪化に陥った福井市の中核市移行について西川一誠知事は、二十八日開会した九月定例県議会に、移行に必要な同意案を提出した。議会内では理解する声が多く、九月十四日の閉会日に可決される見通し。市側の思い描いていた当初日程よりも約二カ月遅れとなるが、来年四月の中核市移行は実現の可能性が強まった。

 西川知事は提案理由説明で、二十七日に東村新一福井市長から財政再建計画の報告を受けたことを踏まえ「市長から不退転の覚悟で計画を実行していくとの意向が示された。市民の立場に立った計画の実行管理を行うことなどを求め、決意を確認した」と述べた。

 県議会内で、同意案に否定的な声はほとんど聞かれない。最大会派県会自民党の斉藤新緑会長は「市議会、市長がきちっと財政健全化を含めてやるということであれば、県議会が市の財政健全化などに口を出すつもりは毛頭ない。県が理解したということなら、われわれは単なる権限移譲の話として粛々と対応させていただく」とコメント。第二会派民主・みらいの糀谷好晃会長も「(財政再建に)不退転で臨むという市長の気持ちは重く受け止める。議論して答えを出したい」と話した。

 同日の県議会終了後、市自治会連合会の奥村清治会長らが、県議会に「来年四月の中核市移行に力添えしてほしい」との要望書を提出。山本文雄議長は「市の自主性を尊重するのは当然。中核市になろうという市の覚悟を、県議会がどこまで理解できるか」と述べ、否定的な言葉はなかった。

 県が九月定例会での同意案提出を先送りすれば、来年四月の中核市移行は絶望的だった。今後、県議会の可決を経て九月中に移行に同意すれば、市は総務省に指定の申し出を行う。市側は順調にいけば、十〜十一月の閣議で来年四月一日付の中核市移行の決定が受けられると考えている。

 東村市長は同日夕、県議会議事堂の主要会派の各控室を訪ね、財政再建や中核市移行を成し遂げたいと説明して回った。

 取材に対し「知事から同意案を出してもらえ、ありがたく思っている。信頼に応えるべく、しっかりやっていかないといけない」と話した。

 市の財政悪化は五月に表面化した。市は当初、六月定例県議会での同意案提出・可決を望んでいたが、西川知事は財政再建の道筋を優先させるべきだとし、六月定例会での同意案提出を見送っていた。

 <中核市> 人口20万人以上が要件。2015年4月に「30万人以上」から引き下げられた。人口26万人の福井市は同11月に東村新一市長が移行を目指すと表明。都道府県から事務権限の一部が移譲され、福井市の場合、県から保健所の設置や飲食店の営業許可、廃棄物処理施設の設置許可など2500の事務を移す予定。住民に身近なところで行政サービスを行うのがメリット。

 (尾嶋隆宏、山本洋児、片岡典子)

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