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農水省GI保護制度登録 上庄さといも、若狭小浜小鯛ささ漬

大型選別機に手作業も組み合わせて仕分けし、出荷される「上庄さといも」

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 農林水産省が10日発表した、地域で長年育まれた農林水産物や食品をブランドとして守る「地理的表示(GI)保護制度」の登録対象に、県内から「上庄さといも」と「若狭小浜小鯛ささ漬」が新たに選ばれた。県関係の登録は全国最多の5品目になった。

 GI保護制度は二〇一五年度にスタート。特別な生産方法で高い評価を得ている農林水産物・食品の名称を品質の基準とともに国に登録し、知的財産として保護する。今回は全国で六品目が登録され、計四十八品目となった。

 おおむね二十五年以上、生産されていることなどが申請条件となっている。上庄さといもはJAテラル越前(大野市)が一五年九月に、若狭小浜小鯛ささ漬は協同組合小浜ささ漬協会(小浜市)が一六年十一月にそれぞれ申請していた。

 県内では一六年七月に「吉川ナス」、同年九月に「谷田部ねぎ」と「山内かぶら」の三品目が登録された。現在は木田ちそ、越のルビー、福井梅、越前水仙、若狭牛、越前がにの六品目が申請中。

 北陸農政局によると、登録による知名度アップで取引量拡大や価格上昇、担い手増加などの効果が生まれる。登録を支援する県福井米戦略課の担当者は「ブランド化への弾みになれば」と話す。

 登録証授与式は十五日、農水省で開かれる。

 (山本洋児)

◆安定収入つながれば 上庄さといも

 上庄さといもを生産する大野市上庄地区は、豊富な河川水と昼夜の寒暖差、扇状地による排水良好な土壌が適地となり、室町時代には栽培されていたとの記録もある。JAテラル越前営農政策課の宮沢浩一課長は「サトイモとしては全国最初の登録で非常に光栄」と歓迎する。

 一九七〇(昭和四十五)年の米の生産調整(減反)を契機に、同JAの前身の上庄農協の主導で生産が本格化。八九年に共同選別所を設けてから集出荷量が飛躍的に増大した。

 二〇一一年には専用カメラで形や大きさを自動選別する大型選別機を導入。手作業での選別を組み合わせて高品質の出荷を続けている。宮沢課長は「高ブランド化をさらに進め、地区の収入安定につながれば」と期待を込めた。

塩や酢で味付けしたレンコダイを小さなたるに詰めた「若狭小浜小鯛ささ漬」

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 (藤井雄次)

◆明治に魚商人ら開発 若狭小浜小鯛ささ漬

 若狭小浜小鯛ささ漬の生産者団体・協同組合小浜ささ漬協会の田村均理事長(66)=小浜市広峰=は「小浜の名産としてあらためて認められた。すごいことだ」と喜ぶ。

 市によると、明治期に漁獲が増加したレンコダイを京都へ届けるため、小浜の魚商人と京都の取引先が共同開発したのが起源。

 現在、市内十一社が協会に加盟。塩や酢の使い方を微妙に調整しながら独自の味を追求し、互いに競い合っている。

 酒のさかなとして家庭で親しまれるが、生ハムの登場など、近年は競合する加工食品は数多い。田村理事長は「登録でさらに認知度は上がる。これを契機に販売など一層力を入れていきたい」と加盟各社の今後に期待する。

 (池上浩幸)

 

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