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60年前「芦原大火」の記憶再び あわら温泉火災

炎を上げて燃える住宅や店舗=福井県あわら市温泉3で

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 「早く消してー」−。自宅に迫る火の勢いに女性の叫ぶ姿。冷静に温泉客を避難させる旅館関係者。県内を代表する温泉街を二十七日深夜に真っ赤に染めた火事は、約六十年前の「芦原大火」の恐ろしい記憶を呼び覚ました。

 現場は老舗旅館が立ち並ぶ一角の目の前。近くの二十代女性は「焦げ臭くて、最初はうちが火事かと思った。外に出たら、すごい炎。火の粉がたくさん飛んできて怖かった」と話した。六歳と三歳の長男、次男を起こして貴重品を車に積み込んだという。

 あわら温泉街は一九五六(昭和三十一)年に大火に見舞われた。道路の狭さなどから消火活動が困難を極めた。その教訓から、災害に強い温泉街を目指し、消防車が通れるように道幅を広げた。

 当時小学六年生だった田中温泉区長の手塚和典さん(73)は「嫌な記憶がよみがえる」と表情を曇らせた。道路を挟んだ家の外壁が焦げたのを見て「道幅が広いおかげで被害が抑えられたのでは」と話した。

 外壁が焦げ、割れたガラスが散乱する店舗内を明るくなってから整理していた女性(80)は「火の用心には気を付けている。火事はもう嫌」と作業を進めた。

 

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