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「福井、口出ししない方が」 北陸新幹線京都−新大阪、南回り決定へ

 北陸新幹線京都−新大阪間のルートは、京都府京田辺市経由の「南回り」に事実上決まった。建設費の安さなどから山間部を通る北回りが「優位」とされていたが、南回りはルート修正により「有望」から立場が逆転した。背景には建設費の地方負担が大きい京都府への配慮が透けて見える。

 「北回りと費用対効果や速達性で遜色ない。中間駅ができることで都市開発効果がある」。与党検討委員長の西田昌司参院議員(京都選挙区)は、七日の会合後にこう強調した。

 北回りは東海道新幹線の北側を通り、区間の大半を山間部が占める。建設費を抑えられる上、途中駅がなく速達性が見込める。

 一方、もともとの南回りは京都、大阪、奈良にまたがる関西文化学術研究都市に駅を造る想定だった。だが、国土交通省の調査結果では投資効果がなかった。

 そのため、西田委員長の主導で距離を短縮するなど二度の修正を経て、京都府京田辺市の松井山手駅付近につなぐ案が生まれた。南回りにこだわった理由は地域開発。リニア中央新幹線は奈良市付近を通る計画で、京田辺市に新幹線駅ができれば、京都府のリニア誘致に弾みがつく可能性も出てくる。

 財源議論でも、京都府の協力は欠かせない。沿線府県のうち、新幹線の通過区間が最長で、地方負担は最大になる見通し。国に要望していた舞鶴経由のルートが落選し、山田啓二知事は「受益に応じた負担」を求めている。

 北回りでは京都府の理解が得られず、開業の遅れにつながりかねない。福井県議の一人も「京都−新大阪間のルートは、あまり福井が口出ししない方が良い」との見方を示す。

 北回りを想定していた国交省も方針転換を図った。追加調査は当初、一月下旬から二月上旬に示される予定だった。関係者は公表の遅れを「南回りの費用対効果をどうやって1以上にするか工夫していた」と説明。「南回りありき」の調整が続いていたことを打ち明ける。

 一貫して北回りを支持してきた福井県は、水面下で「北回りと同程度の所要時間や料金」などを国交省に要求し、最終的には遜色ない結果を得た。ルート決定の手法に疑問は残るが、早期全線開業に向け沿線府県が連携できる環境は整った。

 (山本洋児)

 

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