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給与、最大1・2%上方修正 統計不正、12年以降を再集計

 毎月勤労統計の不正調査問題を受け、厚生労働省は二十三日、これまで公表していた現金給与総額などのデータを再集計し、修正値を公表した。対象は資料が保存されていた二〇一二年以降で、基本給や残業代などを合わせた一人当たりの現金給与総額は最大で1・2%上方修正されることになった。政府統計でこれだけ大規模なデータ修正が行われるのは異例で、問題の影響の大きさが改めて浮き彫りになった。

 厚労省はこれまでに、勤労統計を基に算出する雇用保険や労災保険などの過少支給対象者が延べ約二千万人、追加支給の総額は計約五百六十億円に上ると公表しているが、今回の修正で変更はない。

 再集計結果によると、最も上方修正されたのは一六年六月分など。修正前の給与総額は四十三万一千二百六十二円だったが、1・2%上昇し四十三万六千五百十八円となった。これ以外では最小0・2%上昇し、下方修正はなかった。

 不正調査が始まった〇四年から一一年は再集計に必要なデータが残っておらず、一二年以降は抽出調査のデータを基に、全数調査に近づけるための統計上の処理をした。厚労省はデータがないことについて保存期間の終了を理由にしていたが、この問題の特別監察委員会は二十二日、「保存期間は過ぎておらず、統計法や公文書管理法に照らし不適切な取り扱いだ」と指摘している。

 厚労省は、昨年十一月の確報値も公表。給与総額は前年同月比1・7%増の二十八万五千百九十六円で、物価の影響を加味した実質賃金は0・8%のプラスだった。給与総額は賞与などを含むため、月ごとに金額が変動する。

 厚労省は〇四年以降、本来は全数調査が必要な東京都内の従業員五百人以上の事業所に関し、三分の一程度の抽出調査しかしていなかった。東京都には比較的賃金が高い大企業が多いため、実際より金額が低く算出されていた。

◆統計管理官を更迭

 厚生労働省は二十三日、毎月勤労統計を担当していた野地祐二統計管理官(58)を同日付で大臣官房付とする人事を発表した。厚労省は「今回の事案を受け、適切な人材配置を行った」と説明。事実上の更迭とみられる。

 野地氏は二〇一八年四月から勤労統計を担当。特別監察委員会の報告書によると、野地氏は総務省統計委員会などに不正を認識しながら実態と異なる説明をしており、厚労省は二十二日、減給三カ月(十分の一)の懲戒処分とした。

 後任は青森労働局長だった滝原章夫氏(56)。

 

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