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「元日台風」珍現象、サイクロンに変身 22年ぶり

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 一九五一年の統計開始以降、最も早い元日に発生した台風1号がマレー半島で東経一〇〇度線を西に越えて「サイクロン」に変わる珍しい現象が起きた。同様の現象は観測史上過去六回しかなく、九七年の台風26号以来、二十二年ぶりのこと。東風に押されて水温が高い海域を進んだため、勢力が維持されたとみられている。

 台風は、赤道以北で東経一八〇度以西の太平洋と南シナ海に存在する熱帯低気圧のうち低気圧域内の風速が一七メートル以上のものを指し国際的に気象庁が監視を担当している。東経一〇〇度線より西では呼び方がサイクロンに変わり、監視担当もインド気象局に変わる。

 台風1号は元日午後三時ごろにベトナム沖の南シナ海で発生。西進して五日午前零時にはマレー半島で東経一〇〇度線を越え、気象庁の監視域を出た。タイでは死者を出し、家屋を倒壊させるなどした。その後、サイクロンとしてインド洋のアンダマン海を進み、次第に勢力が弱まって六日午後三時(日本時間)には熱帯低気圧になった。

 現在、北半球は冬。水温が低い海域が広く、台風のエネルギー源になる水蒸気が少ない。冬に台風が日本に近づかず、赤道に近い低緯度エリアを東風に乗って進むものが多いのはこのためだ。さらに台風1号はインドシナ半島に上陸せずにタイランド湾を進み、水蒸気を取り込み続けた。

 <サイクロン> インド洋など東経100度線よりも西に存在する熱帯低気圧のうち、低気圧域内の最大風速が毎秒17メートル以上に発達したもの。北西太平洋や南シナ海では「台風」と呼ばれる。また、東経180度線より東の太平洋や北大西洋などに存在する熱帯低気圧で最大風速33メートル以上のものは「ハリケーン」と呼ぶ。昨年8月の台風17号のようにハリケーンが西に越境して台風に変わるものもある。いずれも暖かい海で発生する水蒸気をエネルギー源とし、大雨や強風をもたらすが、それ自体は移動能力が低く、周囲の風に影響されて進路や速度が変わる。

 

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