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がん医療、ゲノム、創薬の3拠点設立 藤田医科大、一体研究へ

患者のがん組織などを冷凍保存するバイオバンクの装置=愛知県豊明市の藤田医科大で

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 愛知県豊明市の藤田医科大は二〇一九年中に、がん医療、ゲノム(遺伝子情報)医療、創薬の三つの研究センターを設立する方針を固めた。同大は一月から、付属病院に入院、通院する患者の血液やがん組織などを冷凍保存する「バイオバンク」を本格稼働させることになっている。三センターはバンクのデータを活用し、患者ごとの最適な治療法を探ったり、新薬開発を進めたりする。

 大学関係者によると、がん医療、創薬のセンターは四月に、ゲノム医療は年内に設立する方針。他大学からも人材を招き、年内には百人を超える体制になる。時期は未定だが、三センターが入居する新研究棟を建設する構想もある。

 同大はこれまで、医師らがそれぞれ、研究に取り組んできた。センター化で部局の垣根を越えて医師らが情報共有を図り、大学全体の体制を強化する。

 バイオバンクは、がんや他の病気で同大の付属病院に入院、通院する患者のうち、同意した人から、血液やがん組織などを提供してもらう。病床数は千四百床超と全国屈指の規模のため、バンクは充実が期待されている。

 最大で計三万五千人分を冷凍保存する。提供患者がそれぞれ、どんな治療を受け、どんな効果があったかというデータも合わせて蓄積する。

 がん医療センターは、このデータを比較検討。切除、放射線、抗がん剤、「オプジーボ」のような免疫薬といった多様な治療法から、どんな方法が個々の患者に効くかを探る。

 がん細胞を攻撃する免疫細胞を体外に取り出し、免疫機能を強化した上で体内に戻す「CAR−T(カーティー)細胞療法」の研究も進める。白血病への画期的な効果で注目が集まっているが、胃がんや大腸がんなどへの活用も目指す。

 ゲノム医療センターは、バイオバンクに血液などを提供した患者本人が、どの病気になりやすいかを検索できる専用のインターネットサイトを一九年中に立ち上げる。創薬センターはバンクのデータを基に、新薬開発などを進める。同大幹部は「付属病院で集められるデータの多さを生かし、治療に直結する研究内容に特化したい」と話している。

 (安田功、写真も)

 

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