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自動運転実用化へ提携合意 名古屋市、トヨタ、ソフトバンク

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 名古屋市、ソフトバンク、トヨタ自動車が連携し、バスやタクシーの自動運転など近未来の移動サービスの実用化を目指すことが分かった。すでに三者で基本合意し、春にも有人車両を使った公道での実証実験を開始。二〇二六年に愛知県で開催されるアジア競技大会や、翌年のリニア中央新幹線開業を見据えて実用化を進める。通勤・通学や観光分野で活用するほか、高齢者や障害者の「交通弱者」を対象とした送迎や食事の宅配など、暮らしを充実させる手段につなげる考えだ。

 両社は昨年十月、共同出資する次世代移動サービス会社「モネ テクノロジーズ」の設立を発表。実験や実用化のモデル地区を探す中、名古屋市を第一号の連携先に選んだ。アジア大会での活用で世界に発信できるほか、リニア開業で訪れる人の増加が見込まれることに着目したとみられる。

 実験の初期は、スマートフォンの操作で配車サービスを受けられる有人のバスを使い、道路の形状やブレーキ地点、渋滞情報など自動運転に必要なデータをソフトバンクの情報通信技術で収集。高齢者向けの買い物支援や保育所の送迎などのサービスを加えながら、二〇年代半ばをめどに、トヨタが開発中の「イーパレット」など自動運転車の導入を計画する。

 実験拠点は市内十六区で唯一、地下鉄がない守山区が有力。路線バス「ゆとりーとライン」が走る高架の専用道もあり、実験の適地と判断したとみられる。アジア大会では港区につくる選手村内を巡回し、競技会場への交通手段としても検討する。

 リニア開業後は、名古屋駅に到着したビジネスマンや観光客の移動手段としての定着を狙う。将来的には、過疎地で商品を販売する無人コンビニ車や、ロボットが車内で調理した食事を提供する宅配車、患者がモニターで医師の遠隔検診を受けられる病院送迎車としての応用も構想する。

 名古屋市は公道を使う場合の使用許可や、実験に協力する住民の募集といった役割を担う。

 ソフトバンクの宮川潤一副社長は取材に「リニア駅となる名古屋を最先端の街にするため、両社が持ち得ている技術力すべてを集中投下したい」と強調。河村たかし市長は「脚が悪くなったお年寄りや体の不自由な人が、自宅から直接買い物や孫の家まで行けるようになればすごく喜ばれる。市として事業に協力したい」と話している。

 (谷悠己、中山梓)

 <モネ テクノロジーズ> ソフトバンクが50・25%、トヨタが49・75%を出資し、2018年度中に設立。自動運転車を柱とする移動サービスの新会社。公共交通機関のない過疎地で移動に困る交通弱者問題の解消を目指すほか、需要を把握して配車するバスや通勤用シャトルバスの展開、電気自動車の活用にも取り組む。

 

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