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ゴーン容疑者、退任後の報酬隠蔽か 計80億円

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 金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで逮捕された日産自動車の前代表取締役会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が、自分の報酬を年約二十億円と設定した上で報告書には半分しか記載せず、残りの約十億円は退任後に新たな肩書を得て受け取ることにしていた疑いがあることが分かった。

 将来受け取る報酬が確定すれば、その年度に開示義務があるとされ、東京地検特捜部は、直近の三年分を含め、記載しなかった八年分計約八十億円は隠蔽(いんぺい)する意図があったとみて経緯を調べる。

 ゴーン容疑者は、二〇一一年三月期〜一五年三月期の五年間に計約九十九億九千八百万円の報酬を受け取ったのに、計約五十億円少なく記載した有価証券報告書を関東財務局に提出したとして側近の前代表取締役グレゴリー・ケリー容疑者(62)とともに逮捕された。

 関係者によると、ゴーン容疑者は自分が受け取るべき報酬は年約二十億円が妥当と判断したが、有価証券報告書への記載は年十億円程度とするようケリー容疑者に指示。

 一億円以上の役員報酬を個別に開示するよう上場企業に義務付ける制度は一〇年三月期に始まった。ゴーン容疑者は、約二十億円と記載すれば株主らから批判が集まる恐れがあると考えたとみられる。

 一方、ゴーン容疑者が無償で利用していた住宅を購入した海外の子会社について、日産の監査役が「理解が困難」として実態に疑義を表明していたことも分かった。

 関係者によると、子会社はオランダ・アムステルダムにある「ジーア」。一〇年に日産が約六十億円を出資して設立され、日産社内では「投資会社」と説明されていた。ゴーン容疑者が設立と同時に取締役となったが、翌年に辞任。現在はケリー容疑者や日産の元幹部が名を連ねている。

 ジーアなどは海外に複数の高級住宅を購入し、ゴーン容疑者はこれらを無償で利用していた。ブラジル・リオデジャネイロの住宅では、実態のないアドバイザー業務の報酬として日産から多額の報酬を受け取っていた姉が生活していた。

 

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