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強制不妊の救済策で意見書 日弁連、1月にも

 旧優生保護法(一九四八〜九六年)下の障害者らへの不妊手術問題で、日弁連が来年一月にも救済制度に関する意見書を取りまとめ、政府などに提出する方針を固めたことが関係者への取材で分かった。国に謝罪や補償を求めた昨年二月の日弁連の意見書が被害者の救済を探る議論を後押しした経緯があり、与野党が来年の通常国会での提出を目指す救済関連法案に影響を与え、障害者の意向を反映した制度を整備させる狙いがある。

 関係者によると、日弁連は十五日、被害者救済の具体策に関し「日本障害フォーラム(JDF)」(東京)傘下の六団体に聞き取りを実施。旧法の問題で障害者団体に聞き取りをするのは初めて。

 対象とした六団体は「日本身体障害者団体連合会」「日本盲人会連合」「全日本ろうあ連盟」「DPI日本会議」「日本障害者協議会」「全国『精神病』者集団」。各団体が考える救済策や手続きに関する意向を確認した。法律に謝罪を明記することや、被害当事者も加わった上での中身のある検証を進めることなどについて要望があった。

 日弁連は今後、知的障害者の親の団体にもヒアリングし、意見書は最終的に理事会などで決議する。政府や、救済法案の提出を目指す自民、公明両党のワーキングチーム(WT)、超党派議員連盟に提出する見込みだ。

 日弁連は昨年二月の意見書で(1)優生思想に基づく不妊手術や人工妊娠中絶が対象者の自己決定権を侵害し、障害などを理由とする差別であったと認め、謝罪や補償などの適切な措置を速やかに実施する(2)関連する資料を保全し実態調査を速やかに行う−ことを求めた。

 これまで「当時は適法だった」と主張してきた政府は、被害者らによる国家賠償請求訴訟で争う姿勢を示し、謝罪や補償に関する新たな見解は示していない。一方、与党WTと超党派議連は「反省とおわび」や一時金の支給を盛り込んだ法案を来年の通常国会に提出することも検討している。

 JDFは二〇〇四年に設立され、十三の障害者団体などで構成。障害者の差別禁止と権利に関する法制度の推進などを目指し、構成団体から専門委員会の委員を選任し活動を展開している。

 

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