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御嶽山頂の規制、26日解除 黒沢口登山道、木曽町が発表

御嶽頂上山荘の跡地に設置された三つのシェルター=18日、長野・岐阜県境で、本社ヘリ「あさづる」から(野村和宏撮影)

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 二〇一四年九月の御嶽山(三、〇六七メートル、長野・岐阜県境)の噴火を受け、火口から半径約一キロで立ち入りを禁じている黒沢口登山道について、長野県木曽町は二十一日、規制の一部を二十六日〜十月八日に解除すると発表した。死者五十八人、行方不明者五人を出した噴火から二十七日で四年。遺族や一般登山者らが噴火後初めて山頂まで登れるようになる。

 解除されるのは、九合目付近から最高地点の剣ケ峰に至る約六百メートル。二十六日午前十時半から遺族らに、正午から一般登山者に解除する。今年は山小屋の営業終了日に合わせて規制を戻し、来夏の登山シーズンに再び解除する方針。

 記者会見した原久仁男町長は、今年の登山シーズンが残り少なくなる中、十三日間の規制解除に踏み切る理由を「頂上に行けることが来年以降(の観光振興など)につながる」と説明。避難シェルター三基を設置したことなどを挙げ「安全対策が整ってきたと評価してほしい」と強調した。

 ただ、課題も残る。政府は一四年の御嶽山噴火で大勢の犠牲者が出たことを受け、活火山対策特別措置法を改正。火山災害を想定した避難計画を市町村の地域防災計画に盛り込むよう義務付けたが、木曽町はまだ避難計画を作っていない。町の担当者は「避難計画はまだだが、最低限の安全対策は整えている」と話す。

 規制解除について、山頂付近で夫の野口泉水さん=当時(59)=を失った弘美さん(60)=長野県池田町=は「もっと早く解除してほしかった。夫の亡くなった場所で手を合わせたい」と語った。夫の伊藤保男さん=同(54)=が犠牲になったひろ美さん(57)=同県東御市=は「多くの人の命が眠る山頂に誰もが足を踏み入れられるようになる状況を受け止めきれない」と複雑な心境をのぞかせた。

 長野県王滝村、岐阜県下呂市から山頂に至る登山道は安全対策が整っていないため解除の対象になっておらず、今後も規制が続く。

◆「ヘルメット持参を」

 御嶽山の登山道の規制が一部解除され、山頂まで登れるようになることを受け、長野県木曽町などは「解除されても活火山であることに変わりない」として、登山時はヘルメットなどを携帯するよう促している。

 気象庁は昨年八月、噴火警戒レベルを五段階のうち、2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引き下げた。噴火の可能性が低くなったとする一方、噴気孔からおおむね五百メートルの範囲では引き続き注意が必要としている。

 町などは、山に入る際は登山計画書(登山届)を提出し、登山者にはヘルメットのほか、噴煙対策としてゴーグルやマスクも用意するよう呼び掛ける。非常時は携帯電話に緊急速報メールが届くため「電源を切らないで」と求めている。

 

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