トップ > 一面 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

一面

岐阜県、豚コレラで546頭殺処分

写真

 岐阜県は九日、岐阜市内の養豚場で飼育されていた豚が、家畜伝染病「豚(とん)コレラ」ウイルスに感染していたと発表した。養豚場では三〜十日に計百四十頭余りが死に、感染した可能性がある。国内での感染は一九九二年に熊本県で確認されて以来、二十六年ぶり。感染の拡大を防ぐため、県は十日朝までに養豚場の五百四十六頭を全て殺処分した。十一日中に敷地内で埋却を終わらせる。

 この養豚場では八月中旬からぐったりして立てないなど衰弱した豚が続出し、県が同月二十四日に調査をして異変を把握していたことが、関係者への取材で分かった。県の担当者は「当時は豚コレラと推測はできなかった。対応に問題はなかった」と説明している。

 関係者によると、養豚場では八月中旬から餌を食べないなど衰弱した豚が相次ぎ、数十頭に上った。県は二十四日の調査で発熱があったため、血液検査を実施。結果から何らかの感染症が疑われたという。

 県によると、九月三日に業者が「死んだ豚がいる」と岐阜市畜産課の獣医師に相談。依頼を受け県は簡易検査や遺伝子検査を重ね、七、八両日に豚コレラの陽性反応が出た。九日朝に国の検査機関による遺伝子検査で、最終的に感染が確認された。

 県によると、養豚場側は八日時点で聞き取りに対し、三日以降で約八十頭が死んでいたと説明。場内に放置したり、堆肥化しようとしたりしていたという。

 県は養豚場から半径十キロ圏を「搬出制限区域」に指定し、区域内の三農場に圏外への豚の出荷などを禁止した。感染経路は不明で、国のチームと連携して調査する。県内の飼育農家全五十一戸への聞き取りで、異常は確認されていない。

 豚コレラウイルスは、人には感染せず、感染した豚の肉を食べても人体に影響はないという。国は九日、豚肉の輸出を停止した。

◆堆肥施設で防疫

 岐阜県は十日、豚コレラに感染した豚が出た養豚場からのふんが七日に搬入されていたとして、岐阜市内のJAぎふ堆肥センターに防疫措置を取ると発表した。死んだ一部の豚も堆肥化のため、ふんに混ぜられていた可能性がある。こうした処理は、化製場法違反などの疑いがあるという。

 県はセンターで堆肥の上に石灰を散布し、ビニールシートで覆う。仮にふんなどにウイルスが含まれていても、製品化された堆肥は発酵熱でウイルスが死滅しており、使用しても安全という。

 <豚コレラ> 豚やイノシシがウイルスに感染し、発熱や下痢などの症状を起こす。感染力が強く、致死率が高い。国内では1888年に北海道で初めて発生して以降、大きな被害を出したが、1969年にワクチンが開発され、発生は激減。最後に国内で発生した92年以降、ワクチンを使わない防疫体制の確立を進めた。

 

この記事を印刷する

中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井 読者の方は中日新聞プラスで豊富な記事を読めます。

新聞購読のご案内

PR情報

地域のニュース
愛知
岐阜
三重
静岡
長野
福井
滋賀
石川
富山

Search | 検索