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岐阜市で豚コレラ 国内26年ぶり、546頭を殺処分

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 岐阜県は九日、岐阜市内の養豚場で飼育されていた豚が、家畜伝染病「豚(とん)コレラ」ウイルスに感染していたと発表した。国内での感染は一九九二年に熊本県で確認されて以来、二十六年ぶり。感染経路は分かっておらず、県は農林水産省のチームと連携して究明を進める。農水省は同日、豚肉の輸出を停止した。

 県はこの養豚場の豚五百四十六頭を十日朝までに全て殺処分した。七日昼時点では六百十頭いたが、殺処分の作業中にも六十四頭が死んだといい、豚コレラ感染が原因だった可能性があるという。十一日中に養豚場の敷地内で、埋却を済ませる方針。

 県によると、中国で感染が拡大し、国内への伝染が懸念されている「アフリカ豚コレラ」とは別種。豚やイノシシが感染し致死率が高いとされるが、人には感染しない。豚肉を食べても人体に影響はないという。

 県はこの養豚場から半径十キロ圏を「搬出制限区域」に指定し、区域内にある岐阜市と各務原市の三農場に豚の圏外への移動や出荷を禁止。周辺の主要道五カ所に、畜産関係の車両向け消毒ポイントを設置した。

 養豚場では、出荷向けの肥育豚一頭が三日に急死し、市の獣医師が県に検査を依頼。県は同日から検査を重ね、七、八両日には豚コレラの陽性反応が出た。九日朝になり、国の検査機関による遺伝子検査で、最終的に感染が確認された。

 この業者は八日、県に対し同日までに約八十頭が死んだと説明したという。

 県は県内の飼育農家全五十一戸に聞き取りしたが、異常は確認されていない。

 県は九日、古田肇知事をトップとする家畜伝染病防疫対策本部を設置した。

 <豚コレラ> 豚やイノシシがウイルスに感染し、発熱や下痢、歩行困難などの症状を起こす。感染力が強く、致死率が高い。国内では1888年に北海道で初めて発生して以降、大きな被害を出したが、1969年にワクチンが開発され、発生は激減。最後に国内で発生した92年以降、ワクチンを使わない防疫体制の確立を進めた。日本は、国際獣疫事務局(OIE)の条件を満たし、2015年に豚コレラが存在しない「清浄国」と認定されていた。

 

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