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eスポーツ、育てプロ アジア大会、31日に日本勢登場

ジャカルタ・アジア大会で公開競技として行われている「eスポーツ」=共同

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 対戦型のコンピューターゲームで勝敗を競う「eスポーツ」がジャカルタ・アジア大会で公開競技として採用され、日本など各国のゲーマーが熱戦を繰り広げている。日本国内でも来年、名古屋市の専門学校がプロを目指すゲーマーの専攻コースを設けたり、国民体育大会のプログラムの一つに採用される動きがある。「遊び」であるゲームが「競技」に変わりつつある。

 五人一組の戦闘ゲームの対戦が映し出された大型スクリーン。実況アナウンスの声が響き、大技が決まるたびに客席から「ウオーッ」と歓声が上がった。アジア大会でeスポーツ競技が始まった二十六日、ジャカルタの会場は観客の熱気に包まれた。インドネシア人の会社員男性ギルバートさん(26)は「現実では味わえない、この感覚がたまらない」と興奮気味だ。

 今大会では正式競技とは別のデモンストレーション競技として、六種類のゲームが実施される。日本代表は三十一日のオンラインカードゲーム「ハースストーン」に一人、九月一日のサッカーゲーム「ウイニングイレブン」に二人が登場する。国内で人気が高いウイニングイレブンでは上位入賞への期待が高まる。

 海外では二〇〇〇年ごろからゲームの競技化が進み、優勝賞金が十億円を超える大会も開かれている。日本では今年一月にゲームメーカーなどでつくる一般社団法人「日本eスポーツ連合」が設立。公認する大会で賞金を得られるプロライセンスを発行し、競技としての普及に乗り出した。

◆名古屋の専門学校に養成コース

 来春には名古屋市中区の名古屋デザイン&テクノロジー専門学校(NCA)に、eスポーツのプロを目指す二つの専攻ができる。愛知県刈谷市の通信高校三年生鷲見舟二郎(しゅうじろう)さん(17)は二十四日、NCAのオープンキャンパスに参加し、AO入試にエントリーした。NCAではプロから直接、実技を学ぶことができ、大舞台で勝つためのメンタルトレーニングも受けられる。「プロになって大会で優勝して『ゲームは遊び』のイメージを変えたい」。NCAへの進学は両親も応援してくれているという。

 二月に千葉市の幕張メッセであった賞金総額約二千八百万円の大会「闘(とう)会議2018」では、シューティング(射撃)や格闘ゲームの対戦が披露され、二日間で七万人が足を運んだ。一方、eスポーツを巡っては今月、米国で開かれた大会で、敗れた出場者が会場で銃を乱射し死傷者が出る事件も起きた。

 日本eスポーツ連合の浜村弘一副会長は「プロとして一般ゲーマーの手本になるよう選手教育にも力を入れている」と競技の健全性を強調した上で「アジア大会は認知度アップの好機。商業的にも成功する可能性は十分ある」と話している。

 (細井卓也、ジャカルタ・山上隆之)

 <eスポーツ> エレクトロニック・スポーツの略語。パソコンを使った海外のゲームが主流で、格闘やシューティングなど多岐にわたる。個人戦のほか団体戦もあり、日本eスポーツ連合公認のプロゲーマーは110人を超える。2019年茨城国体では都道府県対抗の大会が開かれる。ゲームそのものについては、世界保健機関(WHO)が、長時間のめり込む「ゲーム障害」を疾病に認定するなど、依存症の問題も指摘されている。

オープンキャンパスでゲームを体験する高校生ら=名古屋市中区の名古屋デザイン&テクノロジー専門学校で(高岡辰伍撮影)

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