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名市大に無痛分娩拠点 9月新設、年内にも診察開始

 名古屋市立大病院(同市瑞穂区)が、出産時の痛みを麻酔で和らげる無痛分娩(ぶんべん)の実施と人材育成を担う「無痛分娩センター」(仮称)を九月に新設することが分かった。外部から産科麻酔の専門医をトップに招き、年内にも無痛分娩を始める方針。産科、麻酔ともに精通した医師が担う方式は中部地方では珍しい。

 国内で無痛分娩の出産は全体の6%程度にすぎず、対応する医療機関も一部のクリニックなどに限られている。近年、母子が死亡するといった事故が報告されているが、厚生労働省の研究班は今年三月に「他のお産と比べ、リスクに大差はない」と指摘している。

 名市大病院ではこれまで心臓の持病がある人などに無痛分娩を限定していた。だが、鎮痛効果が高く、産後の回復が早いとの理由でニーズは高まっており、安全性を確保した上での本格的な実施を模索してきた。

 関係者によると、センター長に就任するのは、現埼玉医科大産科麻酔科の田中基(もとし)医師(52)。無痛分娩は麻酔の投与が長時間にわたるほか、薬の量やタイミングを調整するなど高い技術が必要とされる。センターでは田中医師が投与などを担う見通しで、同病院の産科医らに実技指導し、無痛分娩を担う人材の育成も進める。将来的には、二十四時間三百六十五日の対応ができる体制整備を目指す。

 同病院での分娩は年間五百件程度。無痛分娩は数十件になると見込んでいる。

 <無痛分娩> 背中側から細い管を挿入して、脳に痛みを伝える脊髄に近い硬膜外腔(がいくう)に麻酔を注入する方法が一般的。鎮痛効果が高い一方、いきみづらくなることで陣痛促進剤の使用が増えるほか、麻酔が誤った場所に入り、呼吸不全になる事故も報告されている。欧米では普及が進み、無痛分娩が主流の国もある。

 

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