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動物カフェ、名古屋に続々 ハリネズミやカワウソ登場

ハリネズミと触れ合えるカフェ=名古屋市中区のカフェハリーウッドで(大橋脩人撮影)

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 街中の動物園にようこそ−。気軽に動物と触れ合えるカフェが名古屋市内に増えている。ネコが中心だった主役にはハリネズミやカワウソなどが登場し、雑居ビルの階段を上がった先に癒やしの空間が広がっている。

 イガグリのように、とげとげの物体が手の上を転がる。白い針の間をよく見ると、黒くて丸い瞳がのぞいていた。「正面から見るとかわいい顔してますよね。ずっと生で見たかったんです」。愛知県刈谷市の会社員市瀬知佳さん(21)は、丸まったハリネズミをいとおしそうに眺めた。

 名古屋・栄のビル三階で三月下旬にオープンした「カフェハリーウッド」は名古屋初というハリネズミ専門カフェだ。二十四匹のハリネズミが交代で展示されていて、回し車で遊ぶ様子を写真に収め、手で眠る様子も楽しめる。

 冠婚葬祭のレクスト(名古屋市)子会社で、結婚相談所を手掛けるコスモスプリマリエ(同)が運営する。「人と人だけでなく、動物との出合いも提供できれば」と担当者。店はカップルのデートに使われることも多く、ハリネズミが男女の縁をつないでいるようだ。

 昨年十月、大須のビル五階にできた「かわうそフレンズ」では二匹のコツメカワウソが人気者。エサを求めて穴から出てきたぷにぷにの前足を握ったり、膝の上に乗せたりできる。ほかにチンチラやプレーリードッグなど十種類以上の動物がいる。オーナーの良原儀和さん(42)は「動物園でもこんなに触れ合える場所はない」と話す。良原さんは、サーバルキャットやフラミンゴがいる「アニマルクックズー」、ヘビなど爬虫(はちゅう)類が専門の「大須モンスター」を加え、市内で計三店を経営。今後はサルやフクロウを専門に扱う店など、五年で十店舗まで増やす予定だ。

 なぜ動物カフェが人を呼ぶのか。アニマルセラピーに詳しい東京農業大の太田光明教授は「現代社会では多様なストレスに悩まされており、動物との触れ合いが解消法になっている」とみている。

 一方で、人から見られ、触られる動物への影響を懸念する声もある。「飼育者に十分な知識と技術があれば少しは緩和されるだろうが、特に習性がよく分からない動物の場合、相当なストレスが予想される」と太田教授は指摘する。

 このためカフェハリーウッドではハリネズミが二日店に出たら一日は休ませる「当番制」を敷く。良原さんの店でもコツメカワウソが怖がらないよう、敏感な場所を客に触らせないなどの対策を取っている。

 (竹田弘毅)

 <動物カフェ> 環境省によると、営業には動物愛護管理法に基づく第一種動物取扱業者(展示)の登録が求められる。全国の登録件数は昨年4月1日時点で3363件と、10年前の約2倍。動物園や水族館、牧場の乳搾り体験を含むが、大幅な伸びの背景には動物カフェなどの増加があるとみられる。ペットボトルの飲料だけを提供する店も多いという。

来店者の膝の上に乗るカワウソ=名古屋市中区のかわうそフレンズで(高岡辰伍撮影)

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