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首相「改憲論議、前進を」 施政方針演説、働き方改革強調

 第百九十六通常国会が二十二日召集され、安倍晋三首相が午後の衆院本会議で施政方針演説を行う。各党に改憲の具体案提示を呼びかけ、国会での議論の前進を促す。政権が今国会の目玉と位置付ける働き方改革や、介護、子育て支援の充実に決意を表明。北朝鮮の脅威に対応するため、防衛力を強化する考えを示す。

 首相は「国のかたち、理想の姿を語るのは憲法だ」と指摘。昨年五月の自らの発言以降、自民党内での改憲議論本格化を踏まえ、他党にも、改憲への具体的な案を国会に提示し「憲法審査会において議論を深め、前に進めていくことを期待する」と訴える。

 働き方改革は「誰もが能力を発揮できる、柔軟な労働制度に改革する。七十年ぶりの大改革だ」と強調。時間外労働の上限規制の強化とあわせ、専門職は規制の対象外にできる新制度の導入にも意欲を表明する。新制度には「残業代が支払われず、長時間労働を助長する」との懸念がある。

 二〇一九年十月の消費税率10%への引き上げに伴う増収分を使い「全世代型」の社会保障制度への転換を掲げる。三十二万人分の保育の受け皿整備や、幼児教育無償化推進、私立も含めた高校の無償化を通じ「あらゆる人にチャンスあふれる社会」の実現を訴える。

 財政再建では「夏までに基礎的財政収支(プライマリーバランス)黒字化の達成時期と具体的な計画を示す」と約束する。

 外交・安全保障では、北朝鮮に対し「完全、検証可能かつ不可逆的な方法で核・ミサイル計画を放棄させる」と圧力で政策変更を迫る。防衛力整備の指針「防衛大綱」改定では「従来の延長線上ではなく、真に必要な防衛力の姿を見定める」と大幅見直しを明言。長距離巡航ミサイルなど新武器導入にも触れる。中国との関係を「新たな段階へと押し上げる」とする一方、韓国には、政権復帰以降の演説にあった「最も重要な隣国」との表現を使わない。

 今年が改定年で、原発の在り方が焦点のエネルギー基本計画、首相や周辺の関与が指摘される森友・加計(かけ)問題には触れていない。

 首相は衆院に続き参院本会議でも演説する。衆参両院の各党代表質問は、二十四〜二十六日に行われる。

◆施政方針演説ポイント

▼憲法改正へ各党に具体案提示を要請。衆参両院の憲法審査会での議論前進に期待

▼働き方改革や人づくり革命、生産性革命に決意

▼北朝鮮の核・ミサイル開発放棄に全力。脅威を踏まえ、防衛力を強化

▼日中関係改善に強い意欲。日米で世界の課題に立ち向かうと力説

▼天皇陛下退位と新天皇即位を円滑に実施

▼夏までに財政健全化に向けた新計画策定

 

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