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岐阜市、教員に16連休 今夏、小中など完全閉校

 長時間労働が深刻な教員の負担を軽減させようと、岐阜市教委は二〇一八年度から全市立小中学校と特別支援学校計六十九校で、原則として一切の活動を行わない「学校閉庁日」を、夏休みに十六日間連続で設ける。この期間は日直の教員も置かない。専門家によると、これほど長期にわたる学校閉庁日の設定は全国でも例がない。

 文部科学省は、全国の各学校の閉庁日について「調査していない」とするが、明星大の樋口修資(のぶもと)教授(教育行政学)は「岐阜市教委のように長いケースは聞いたことがない」と話す。全国でも先進的とされる横浜市教委は、最長で連続十四日間設けるよう各学校に促している。

 岐阜市の小中学校などでこれまで夏休みに閉庁日を設けていたのは、一部の学校のみ。あっても、お盆の三日間程度だった。年末年始は各校とも以前から閉庁日があり、一八年度以降も継続する。

 一八年夏の学校閉庁日は八月四〜十九日を予定。原則として、会議や補充学習、教員研修、部活動の指導といった全業務を休止する。教員にはこの間、年次有給休暇や夏季特別休暇を消化させる。

 保護者から緊急の連絡があった場合は、市教委職員が専用の携帯電話で対応する。部活動は原則休むが、全国大会が迫っている場合などは例外として、指導を認める。子育て支援の一環として、教員ではない専門の指導員を置いて児童を預かる「放課後児童クラブ」は従来通り、開く。

 文科省の一六年度調査では、公立小学校教諭の33%、公立中学校教諭の57%が時間外勤務月八十時間超の「過労死ライン」を超えていた。岐阜市教委の昨年十一月の調査では、市立小中学と特支校の教員約二千人のうち、12・5%が過労死ラインを超えていた。文科省も中教審の提言を受け、昨年末、働き方改革の一環として、一定期間の学校閉庁日を設けるよう全国の教育委員会に促していた。

 樋口教授は「教員が生活時間を取り戻せる良い取り組み。ただ過重労働が本質的に解決するとは言えず、部活動指導の外部人材活用など、できる対策を同時に進めていくべきだ」と話す。

 (北村希)

 

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