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トヨタ相談役、自動就任廃止 顧問も、社外取締役らが審査

 トヨタ自動車が、退任した役員を自動的に相談役や顧問に就任させる慣例を廃止したことが分かった。経営の透明性を高めるため、社外取締役などが業務上必要だと認めた人材だけを起用する新制度を導入した。企業の相談役・顧問は、職務や権限、報酬のあいまいさが指摘されており、投資家や東京証券取引所が透明化を求めている。

 トヨタでは一般的に、副社長以上の役員が退任すると四年間、相談役を務め、専務以下の役員は一〜二年間、顧問に就くのが慣例だった。

 昨年十月の取締役会で決議された新制度では、会社が相談役・顧問の起用案を作成し、社外取締役が半数を占める「役員人事案策定会議」に諮る。職務や権限、報酬の妥当性などを審査し、会社に必要と判断された元役員に限って取締役会の決議を経て契約する。任期は一年間と定め、毎年、契約を結び直すか審査して判断する。

 現在、トヨタの相談役・顧問は計約五十人が在籍。今後、任期満了時に退くほか、残りの任期が長い相談役・顧問については今年六月時点で役員人事案策定会議の審査を踏まえ、続投の可否を決める。

 トヨタはグループ会社に新制度の趣旨と概要の説明を始めた。今後、各社で見直しが進む可能性もある。

 東証は二〇一八年一月から、上場企業に対してコーポレートガバナンス(企業統治)報告書で相談役・顧問の情報開示を求める新制度を始めた。開示は任意だが、トヨタは六月に提出する報告書から元副社長以上の相談役などの情報を記載する。

 相談役・顧問は会社法に定められた正式な役職ではなく、日本独自の制度。経済産業省の調査では、上場企業の約六割が相談役・顧問を置いている。不正会計問題が表面化した東芝では、元経営者が相談役としてトップ人事などに影響力を行使していたとされ、資生堂が廃止を決めるなど見直しの動きが出ている。

 

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