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一面

<解説> 100万袋超の可能性

 手抜きフレコン問題は、被災地の住民はもちろん、三兆円を超える公費が投入されている除染事業への国民の信頼を裏切るものだ。

 国発注の除染事業でこれまでに使用されたフレコンは九百万袋。うち今回、問題となっている内袋付きは四百五十万袋ある。本紙調査で実際に中身を確認できたのは南相馬市の牧場の一例だけだが、ごく一部の例外とは思えない。この牧場や、二〇一五年の飯舘村の事例での手抜き率はともに三割。仮に全体にあてはめれば、百万袋を超える。

 環境省によると、除染事業が始まった当初は内袋のないフレコン(一袋四千円ほど)が主流で、除染現場や仮置き場(一時保管場)に遮水シートをかけ、雨水を防いだ。価格が倍近い内袋付きへの切り替えが始まったのは一四年。以降、環境省の方針で除染現場でのシート掛けは不要とされた。内袋が機能していないのが実態なら、環境汚染が拡大している恐れがある。

 フレコン内の放射線量は原発構内と比べれば高くない。だからといって手抜き作業を看過していては、内袋付きに切り替えた意味は何だったのか。国は直ちに管理状況の調査を始めるべきだ。

 (社会部・坪井千隼)

 

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